打倒・ソフトバンク

2年連続2位から悲願の優勝を目指す新庄監督率いる日本ハム
今オフの補強戦略で、最も驚きの動きを見せたのが日本ハムだった。
伏見寅威を交換要員に、
阪神の左腕リリーバー・
島本浩也を補強。
ヤクルトから今年限りで戦力外通告を受けた
西川遥輝が5年ぶりに復帰した。さらに、
ソフトバンクを自由契約となり、争奪戦となっていた
有原航平の獲得に成功。2年連続最多勝に輝いた右腕がライバル球団から加入したことは大きなプラスアルファになる。
新庄剛志監督が2022年に就任以来チームの土台作りから着手して着実に力をつけてきた。昨年は83勝をマークしたが、あと一歩及ばず2年連続2位に。今年こそ「打倒・ソフトバンク」を果たし、10年ぶりのリーグ優勝、日本一を叶えられるか。
先発の大黒柱の有原を失ったソフトバンクだが、今年も優勝候補であることは間違いない。先発陣は絶対的エースの
リバン・モイネロを筆頭に、
大関友久、
上沢直之、
大津亮介、
松本晴、若手成長株の
前田純、
前田悠伍がいる。台湾プロ野球の味全から最速158キロ右腕・徐若熙を獲得し、
スチュワート・ジュニアも故障から復帰予定だ。FA権を行使した
東浜巨が残留の可能性があり、選手層は厚い。野手陣も
周東佑京、
柳町達、
牧原大成、
野村勇の成長で、
柳田悠岐や
近藤健介など中心選手たちが欠けてもチーム力が落ちない。昨年は3、4月終了時点で9勝15敗2分けと最下位に沈んだが、5月以降の貯金41を積み上げた戦いは大きな自信につながっただろう。リーグ3連覇と2年連続日本一へ、相手球団のマークは厳しくなるが、この壁を乗り越えられるだけの力は持っている。
意地を見せたい他球団
投打の戦力バランスや戦いぶりを考えると、今年はソフトバンクと日本ハムの一騎打ちになる可能性が高いように感じるが、他球団にも意地がある。
オリックスは昨年2年ぶりのAクラスだったが、救援防御率3.58はリーグワースト。シーズン途中にトレードで加入した
岩嵜翔の奮闘、
才木海翔のブレークは明るい材料だったが、故障者が続出したことで
岸田護監督は起用法に頭を悩ませただろう。21年からリーグ3連覇を飾った際は強固な救援陣がチームを支えていた。V奪回に向け、ブルペン陣の立て直しが最重要課題になる。

アメリカ球界から日本に復帰し、今季から楽天の一員となった前田
4年連続4位と優勝争いに絡めなかった楽天は2ケタ勝利を挙げた投手がゼロ。先発のコマ不足が課題の中、米国から日本球界復帰を決断した
前田健太を獲得した。チームのレジェンドである
田中将大(現
巨人)が背負っていたエースナンバー「18」を託したことが、球団の期待の大きさを物語っている。投打で伸び盛りの若手が目立つ一方で、4連敗を8度喫するなど負のスパイラルから抜け出せない脆さがあった。前田1人に重圧を背負わせるわけにはいかない。手術からの復帰を目指す
早川隆久、
藤井聖、
古謝樹、
荘司康誠、
内星龍など期待の投手たちが殻を破り、一本立ちしてほしい。
攻撃力を強化した西武

FAでDeNAから桑原、日本ハムから石井[写真]を補強した西武
日本ハム同様にオフの戦力補強が目立ったのが、西武だ。
桑原将志、
石井一成をFAで獲得したほか、台湾の強打者・林安可、長距離砲のアレクサンダー・カナリオが加入して打線強化を図った。メジャー挑戦でアストロズ移籍が決まった
今井達也の抜けた穴は大きいが、
高橋光成の残留は心強い。抑えから先発転向した
平良海馬が
隅田知一郎と共に左右のエースとして稼働すれば、パ・リーグの台風の目になる可能性を秘めている。
8年ぶりの最下位に低迷した
ロッテは
サブロー新監督が就任。助っ人外国人は未知数だが、昨年までDeNAでプレーしたアンドレ・
ジャクソンは十分に計算できる。スタミナ十分でゲームメーク能力が高い。
種市篤暉、
小島和哉とともに2ケタ勝利がノルマとなる。本格派右腕の
田中晴也、
木村優人が一本立ちし、FA移籍2年目の
石川柊太が復調すれば、昨年のように大崩れすることはないだろう。野手陣は新人王に輝いた西川史礁、成長著しい
寺地隆成、チャンスメーカーの
藤原恭大、長距離砲の
山本大斗、
山口航輝と楽しみな選手が多い。まだまだ発展途上だが、2、3年後に優勝を狙えるチームを目指す。
写真=BBM