後輩に託す天皇杯奪還

2025年の法大主将・松下は卒業生を代表して挨拶した[写真=BBM]
法友野球倶楽部(法政大学野球部OBOG会)は1月10日、東京都内で法政大学野球部創部110周年記念式典を開催した。
この日は、卒業生が出席。2025年の主将を務めた
松下歩叶(4年・桐蔭学園高)が代表して、
小早川毅彦会長から記念品を贈呈された。
「昨年は春季リーグ戦4位、秋季リーグ戦3位と、優勝を狙えた中での結果で、非常に悔しい思いをしました。今年は藤森主将(藤森康淳、新4年・天理高)を中心に非常にいいチームに仕上がって、今年こそは優勝を果たしてくれると思っております。卒業生はここからそれぞれの道に進むことになりますが、法政大学野球部としてのプライドを胸に、日々精進して過ごしていきたいと思います」
2025年の大学球界の「顔」

松下[中央]は式典中、法大の大先輩である山本浩二氏[元広島]にあいさつ。プロへの心構え、激励の言葉をもらった。左は大島公一監督[写真=BBM]
松下は昨年10月のドラフト会議で
ヤクルトから1位指名を受けた。すでに1月7日に入寮し、式典当日の10日からが新人合同自主トレをスタートさせている。ちょうど1年前、法友野球倶楽部の新年会で「ドラフト1位」を目標としていた。そして、1年後の入寮時は1年目の目標として「新人王」を掲げた。「有言実行」の男だけに、期待は高まるばかりである。
松下は前日の9日、栄冠を手にした。令和7年度・第58回日本学生野球協会の表彰選手(東京六大学野球連盟)に名を連ねたのである。天皇杯奪還を達成することはできなかったが、常に前を向いて学生たちを鼓舞。昨秋に4回目のベストナインを受賞(三塁手で3回、二塁手で1回)し、歴代17位タイの14本塁打(3、4年で13本塁打)を放った。
2年時からコンスタントに活躍したのに加えて、昨年は大学日本代表の主将として、日米大学選手権で5戦全勝優勝へ導いた。攻守にわたりリーダーシップを披露し、最高殊勲選手賞(MVP)を受賞。2025年の大学球界の「顔」として尽力したことも、高く評価された。同連盟内の選考においては、満場一致での選出だったという。
「素直に、うれしく思います。関わっていただいた方々に、感謝を伝えたいと思います」
学生野球を終え、今シーズンから戦いの場をNPBへと移す。プレーはもとより、人間性も魅力的で、各方面に影響力のある「新世代の旗手」として存在感を発揮していきそうだ。
取材・文=岡本朋祐