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【大学野球】明大の主将・福原聖矢はなぜ、ドラフト戦線で「隠れた逸材」と呼ばれるのか

 

チームスローガンは「繋げ」


この春、明大の正捕手として期待される主将・福原。強肩が武器で、打撃も粘り強さがある。チームを背負うリーダーシップも備わる[写真=BBM]


 明大は1月12日、東京都千代田区の同大学駿河台キャンパス内で優勝祝賀会を開催した。結成100周年の昨秋、東京六大学リーグ戦で1996年秋以来、29年ぶり2度目の10戦全勝優勝(リーグ史上6度目)。この日は大学・球界関係者、卒業生など約400人が出席した。

 すでに、昨年11月の明治神宮大会後、新チームをスタートさせている。新主将に就任したのは福原聖矢(4年・東海大菅生高)。チームスローガンを「繋げ」と設定した。

「今までの先輩たちの思い、スタンドとグラウンドであったり、いろいろな関係者の人たちの思いをつなぐという意味と、昨年は東京六大学野球連盟結成100周年だったので、今年は次の100年に向けてつなげたいと思っています」

 目標は明確だ。秋春連覇の先も見据えている。

「まずは、チームの大きな目標として4冠(春・秋のリーグ戦、全日本大学選手権、明治神宮大会)を掲げており、まずは、この春のリーグ戦で優勝したいと思っています」

 背番号10を着ける主将として、チームを頂点へと導いた上で、卒業後の進路について語る。

「プロ志望です。プロ野球に行きたいと思っています」

スーパーサブを経て


 福原は昨年来「隠れた逸材」として、にわかに注目されていた。当然、NPB各球団は「ドラフト対象選手」として、リストアップしている。

 チーム事情により、昨秋までは出場機会が限られた。明大の正捕手は23年から3年間、小島大河(西武ドラフト1位)が務めていた。小島は「打てるキャッチャー」として、大学日本代表の常連メンバーでもあり、福原には高い壁だった。

 だが、昨春、小島の故障によりチャンスが巡ってきた。3カード9試合で先発起用され、前年秋に続く早大との優勝決定戦でもマスクをかぶった。天皇杯をつかむことはできなかったが、攻守で存在感を示し、小島の穴を埋めた。優れたインサイドワーク、打撃はミートが巧く、献身的かつ粘り強いプレーが持ち味である。

「昨春の経験は大きかったです。リーグ戦でしか得られない配球、リードの仕方は、一つの感覚をつかめたかなと思っています」

 小島が大車輪の活躍を見せた昨秋はリーグ戦、明治神宮大会を通じて11試合、福原の出場機会はなかった。ベンチを温める中でも、勉強することは多々あった。自身が本塁を死守していること想定して、充実の時間を過ごした。

「準備はしていたんですけど、私も小島さんのような絶対的な捕手になりたいなと思いました。この春は、個人的にはフル出場で、リーグ戦を戦い抜きたいと思います」

 スーパーサブを経て今春、満を持して不動のレギュラー捕手としての活躍を誓う。

 遠投100メートル、二塁送球は1.7秒台の強肩が最大の武器。好きな捕手がいる。

「明治の先輩である阪神坂本誠志郎さんです。自分は体が小さいですし(167cm72kg)、派手なプレーはできません。チームの下支えと言いますか、雰囲気を盛り上げていったり、投手とのコミュニケーションをしっかり図っていきたいと思っています」

 大学日本代表への「思い」もある。こちらも、チームを優勝へと導いた上での話だ。

「昨年、代表入りした同学年の渡部(渡部海、青学大)、前嶋(前嶋藍、亜大)がライバルになってきます。自分の実力を上げるためにも、同世代のレベルの高い選手たちと競争し、大学ジャパンに入りたいと思っています。高校時代にバッテリーを組んだ鈴木泰成(青学大)とも、もう一度、一緒にプレーしたいです」

高いレベルで切磋琢磨


2026年、明大でプロ志望の意向を示しているのは5人。左から松本、榊原、福原、岡田、光弘。自身の進路よりも前に、まずはチームとしての勝利、優勝に貢献することを固く誓う[写真=BBM]


 明大は昨年まで、歴代最長16年連続でドラフト指名を受けている。主将・福原を支える二塁手・岡田啓吾(4年・前橋育英高)、中堅手・榊原七斗(4年・報徳学園高)、遊撃手・光弘帆高(4年・履正社高)の副将3人に加え、153キロ右腕・松本直(4年・鎌倉学園高)が「プロ志望」の意向を示しているという。明大は高いレベルで切磋琢磨する恵まれた環境が整う。昨年は小島、大川慈英(日本ハム1位)、毛利海大(ロッテ2位)が指名されたが、26年も明大が大学球界、ドラフト戦線をにぎわせていきそうだ。

取材・文=岡本朋祐
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