週刊ベースボールONLINE

HOT TOPIC

阪神の対抗馬は巨人? 下馬評高くないが、「この右腕が復活すればV奪回見えてくる」

 

2024年Vで光った救援陣の奮闘


巨人V奪回のカギを握る選手の一人である戸郷


 春季キャンプがスタートし、各球団で選手たちがハツラツとした動きを見せている。今年のセ・リーグは阪神のリーグ連覇を占う野球評論家の予想が目立つが、シーズンは想定外の事態に見舞われることもあり、何が起きるか分からない。

 阪神は2023年に2位・広島に11.5ゲームの大差をつけて翌24年のリーグ連覇が有力視されていたが、2位に終わった。V奪回を飾ったのが阿部慎之助監督就任1年目の巨人だった。

 22、23年と2年連続4位のBクラスとCSに進出さえできなかった巨人は戦前の下馬評が高いわけではなかった。だが、粘り強い戦いぶりで白星を積み重ねる。特に奮闘が光ったのが救援陣だ。アルベルト・バルドナードカイル・ケラー高梨雄平船迫大雅西舘勇陽と5人の投手が20ホールドをマーク。守護神・大勢につなぐ継投策が抜群の安定感を誇った。また、菅野智之の復活も大きなプラスアルファだった。24試合登板で15勝3敗、防御率1.67で最多勝、最高勝率に輝き、投手歴代最多タイ記録となる3度目のMVPを受賞。菅野の大活躍なくしてV奪回は果たせなかった。

岡田前監督の回想


 一方で阪神は誤算が相次いだ。クリーンアップの森下翔太佐藤輝明大山悠輔が打撃不振でファーム降格を経験。ポイントゲッターが機能しない状況でリードオフマンの近本光司を四番に据えた時期があった。投打がなかなかかみ合わず、9月に上昇気流に乗り、首位の巨人に0.5ゲーム差まで迫ったが、9月23日の巨人戦(甲子園)で0対1と敗れた試合がターニングポイントに。再び勢いづいた巨人に届かなかった。当時指揮を振るっていた岡田彰布前監督は週刊ベースボールのコラムで以下のように振り返っている。

「広島が崩れて、巨人が上にきた。『やっぱりな』というのが印象やった。今年が始まる前から、巨人がライバルと言い続けてきたとおりの展開になった。9月の最終決戦。2ゲーム差での直接対戦となった2試合。初戦を取った。これで1ゲーム差になった。追う側の強みというのかな、昨年とは違う形やけど、オレなりに手応えは十分やった。だが(9月23日の)2戦目、1点があまりに遠かった。ここを何とかしたかった。振り返ってみて、この敗戦が大きく響いたもんね。あの試合を勝ち切っていたら、展開は大きく違っていたはず。だからポイントは? と聞かれたら、やっぱりあの試合となるやろね」

カギを握る先発投手陣


 阪神は藤川球児監督が就任した昨年に、圧倒的な強さを見せてペナントレースを独走。巨人は3位で15ゲームの大差をつけられた。「24年の再現」でV奪回に向け、カギを握るのは先発投手陣だ。昨年に規定投球回数、2ケタ勝利に到達したのはいずれも山崎伊織のみ。今オフはフォレスト・ウィットリーブライアン・マタスペンサー・ハワードと3人の外国人投手が加わり、楽天から則本昂大もFAで加入。ドラフト1位の即戦力左腕・竹丸和幸も先発ローテーション入りを狙う。

 新戦力の活躍が楽しみだが、エースの戸郷翔征が復活すれば、阪神との優勝争いに持ち込める確率が上がる。3年連続12勝&170イニング以上を記録していたが、昨年は2度のファーム降格を味わうなど21試合登板で8勝9敗、防御率4.14。投球回数は111イニングにとどまり、規定投球回数到達も4年連続でストップした。戸郷は「今年はチームの役に立てず、苦しくて悔しいシーズンでした。来年は必ずいい成績を残したいです。シーズンが終わってから1カ月ほどはボールを握らず、肩肘の疲労を来季に持ち越さないためにリラックスした状態で過ごしました。もちろん野球のことを考えない日はなかったですけど、感覚を忘れるくらい休もうと思いました」と明かしている。

 菅野からエースの座を継承した右腕が、菅野のように投手タイトルを獲得する復活劇を見せればチームが勢いづく。V奪回のキーマンであることは間違いない。

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング