世界一に貢献した前回大会

西武の南郷キャンプでバットを振り込む。2月14日に始まる侍ジャパンのキャンプに向けて、調整に余念はなかった[写真=川口洋邦]
獅子の背番号「6」。特別な存在感がある。どこを探しても、代わりはいない唯一無二の遊撃手だ。
2月10日の南郷キャンプ。午前中のシートノックでも、グラウンドの中心にいるのは入団10年目・
源田壮亮だった。一つひとつの動きが的確で、声でもチームを鼓舞。不動のセンターラインの軸がワンプレーに集中していた。
2月14日からは第6回WBCに向けた侍ジャパン合宿が宮崎で開催される。代表合流まであとわずか。現在のコンディションを聞いた。
「順調にきています」
ここまでどんなテーマで取り組んできたのかを聞いてみた。
「今はとにかく、(バットを)強く振ることと、ずっと続けてきたトレーニングとかを継続しているという感じです」
前回の2023年、第5回WBCでは右手小指を骨折しながらも出場を続け、3大会ぶり3度目の世界一に貢献した。今大会、トップチームを率いる
井端弘和監督は現役時代、鉄壁のショートストップとして活躍。ディフェンスの要、重要なポジションと分かっているからこそ、32歳にベテランに期待を込めた。
MLB組は最多9選手が出場。代表30選手で、どのようなピースになりたいのか。
「すごい選手ばかりなので皆、それぞれが(チームへの思いを)持っているので、大丈夫だと思います。どっしりと、できればいいかなと。しっかりと落ち着いてプレーしていきたいと思います」
漂う10年目の危機感
西武でのレギュラーシーズンに向けては、こう抱負を述べた。
「一旦、WBCで抜けますけど、しっかり練習して、レギュラーシーズンではしっかりショートでレギュラーを取れるように頑張ります」
過去に遊撃手でベストナイン4度、ゴールデン・グラブ賞7度受賞と実績十分だが、その言葉には「危機感」が漂っていた。
「レギュラー確約? もう全くないので、競争を勝っていけるように頑張ります」
昨季は規定打席に届かず、24年まで7年連続で受賞してきたゴールデン・グラブ賞を逃した。不本意なシーズンを過ごしたわけであるが、井端監督の源田への信頼は揺るぎないもであった。源田は19年のプレミア12、20年の東京五輪で頂点に立ち、井端監督が率いた24年のプレミア12では最年長として、チームをけん引。短期決戦において、一つのミスが致命傷になる。安定した守備力は、ベンチに安心感を与える。国際試合での「経験値」はかけがえのない武器である。
西武のキャンプ地・南郷スタジアム。この日の全体練習後は
ロングティーを1箱打ち込み、調整に余念がなかった。
19、20、23年の侍ジャパンでは背番号「2」だったが、今回は慣れ親しんだ背番号「6」を着ける。宮崎キャンプ期間中の2月16日には、33歳の誕生日を迎える。目標は聞くまでもなく「連覇です」と、力強く語った源田。短い言葉の中にも、相当な決意を感じた。
取材・文=岡本朋祐