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魔球に他球団が衝撃 打倒・阪神に闘志を燃やす「巨人の即戦力右腕」は

 

一番の武器はシンカー


今季巨人にドラフト2位で入団した右腕・田和


 巨人のドラフト2位右腕・田和廉が幸先良いスタートを切った。2月11日に行われたチーム今季初実戦の紅白戦で1回1安打1四球無失点。走者を背負ったが失点を許さず、粘りの投球を見せた。サイドから繰り出される直球は宮崎サンマリン球場の球速表示で149キロを計測。シンカーを武器とするが、大城卓三にスライダーで空振り三振を奪った。カットボールも精度が高く、多彩な変化球を操れることは大きな強みとなる。

 早大で順風満帆な歩みだったわけではない。2年春にリーグ戦デビューを飾ったが、右肘の靭帯断裂でトミー・ジョン手術を受けた。1年以上のリハビリを経て3年秋に実戦復帰。最終学年の4年に守護神として復活した。一番の武器はシンカーだ。一度浮き上がってから大きく沈む軌道で、打者の目線で一瞬消えたように感じる。他球団のスカウトは「独特の軌道ですよね。潮崎哲也さん(元西武)のシンカーと重なります。一軍でも十分に通用しますよ」と太鼓判を押していた。ケガで投げられない時期が長かったが、巨人がドラフト2位で指名したことが評価の高さを物語っている。

「かなり器用なタイプ」


 早大の同学年でエースだった伊藤樹楽天にドラフト2位で入団した。週刊ベースボールの企画で田和と対談した際、以下のように語っている。

「田和は2年のときにケガをしたところからスタートしている。1年以上もリハビリに費やす経験を僕はしたことがないので、投げられないもどかしさや痛みもあったと思うんですけど、リハビリからよくここまで腕を振って投げられるようになったなと感心のほうが強いです。田和は見て分かるとおり、変則に近いサイドからあれだけの強くて速いボールに加え、シンカー、スライダー、カットボールなども器用に投げられる。豪快に見えるんですけど、小さい変化も大きい変化も投げられるかなり器用なタイプ。そこの感覚がすごい」

 京都府出身の田和は高校から上京して早実に進学している。「地元は京都ですが小さいころから巨人は常勝軍団のイメージ。早実の大先輩である王貞治さんが在籍した球団でもあります。そういう伝統と歴史のあるチームに入団できるのは、本当にうれしい。小さいころ見に行っていた阪神戦では、タイガースファンが巨人の選手をヤジっている印象が強い。今度は自分が地元の方にボロカスに言われるぐらいの活躍をしないといけないと思います」と意気込みを語っている。

お手本になるリリーバー


ルーキーイヤーの2022年から57試合に登板した大勢


「準地元球団」と言える巨人には、お手本になるリリーバーがたくさんいる。同じサイド右腕の大勢は新人王を受賞するなど1年目から守護神として活躍し、昨年はセットアッパーで46ホールドを挙げて最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した。船迫大雅も24年に新人王を受賞するなど1年目から3年連続30試合以上登板している。唯一無二の武器で輝きを放った投手で言えば、田中瑛斗だ。現役ドラフトで日本ハムから移籍1年目の昨年に62試合登板で1勝3敗36ホールド、防御率2.13と大ブレーク。右打者の懐に鋭く食い込むシュートで活路を見出し、他球団の強打者たちから凡打の山を築いた。

 田和は自分の投球スタイルを俯瞰して見る能力が備わっている。

「大勢投手は今、日本を代表するサイド右腕。船迫(船迫大雅)投手も同じサイド右腕ですが、それぞれ違った持ち味があると思います。自分は大勢投手のように真っすぐで抑えられるようなピッチャーではなく、いろいろな球種を投げるのが持ち味。右のサイドというくくりではなく、一投手としての持ち味を出していければと思っています」

 新戦力の台頭がチームの大きなプラスアルファになる。ハイレベルな巨人の救援陣で登板を重ねれば、新人王のタイトルが見えてくることは間違いない。闘志を燃やす阪神戦の投球も要注目だ。

写真=BBM
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