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サノー、細川成也より怖い? 他球団が警戒する「中日打線のキーマン」は

 

昨夏から日本球界にアジャスト


来日2年目を迎えるボスラー。昨季以上の成績を残すことが期待される


 中日の春季キャンプで攻守にコンディションの良さが光るのが、来日2年目を迎えたジェイソン・ボスラーだ。

 昨季は主に一塁を守っていたが、新加入のミゲル・サノーが一塁を守るため、今年は三塁へ。アメリカで内外野を守るユーティリティープレーヤーとして評価が高かったため、ハンドリングがうまく送球も安定している。

 バットも振れている。2月19日の練習試合・日本ハム戦(北谷)で金村尚真の高めに浮いたチェンジアップを振り抜き、右翼防球ネットに直撃する豪快な一撃。他球団のスコアラーは「個人的にはサノー、細川成也よりボスラーのほうが嫌ですね。昨年は夏場から日本の野球にアジャストしてボール球に手を出さなくなった。パンチ力がある打者ですし、本塁打や打点が大幅に増える可能性がある」と警戒を口にする。

野球に向き合う真摯な姿勢


 移籍初年度の昨年は右脇腹痛で開幕二軍スタートに。4月11日に一軍昇格すると、春先はなかなか快音が聞かれなかったが、気温の上昇と共に打撃の状態を上げていった。8月15日のDeNA戦(バンテリン)で1点差を追いかける8回に伊勢大夢から右翼席へ同点アーチを放ち、来日1年目の助っ人外国人では18年のソイロ・アルモンテ以来球団史上7年ぶりのシーズン2ケタ本塁打を記録した。

 シーズン終盤も安打をコンスタントに打ち続け、122試合出場で打率.261、13本塁打、58打点をマーク。満塁の場面で8打数4安打、打率.500、7打点と勝負強さを発揮し、「自分にとっては、絶対に点を取ってやろうという気持ちになるので好きな場面です。とにかく大きい打球を飛ばすという意識はなくて1点でいいから単打。ヒットを打とうという意識です。日本の野球に慣れてきたことでよりシンプルに考えることができるようになったことも大きいと思います」と語っていた。

 野球に向き合う姿勢でも首脳陣の信頼をつかんでいる。真面目な助っ人は試合前の練習で一塁の守備に就くと、コーチの投げるショートバウンド、ワンバウンドを黙々と取り続けた。井上一樹監督は「外国人だと嫌な顔をしたり、数を減らしてくれ、と言ってきたりするものだけど、ジェイソンに限ってそういうことはなかった。しっかり守備もやってくれて上達した」と評価する。

「ホームランウイング」が追い風


 今年も中日で契約延長が決まり、オフは自宅のあるアメリカ・ニュージャージー州でトレーニングをして過ごした。「日本での初めてのシーズンは素晴らしい経験だった。日本の文化や日本の野球を知ることができたしね。来年はスランプがないように安定した成績を残したいと思うし、チームが勝てる大きな一打をもっと増やしていきたい。ホームランを30本打てるに越したことはないけど、もっとこだわりたいのは打点。100を目標にしたいと思っている。高い数字だけど目標を高く設定しないとそこにも届かないからね。1週間くらい休んだら体を動かそうと思っている。スイングに力強さを出すこと、守備で俊敏な動きができるようにアジリティー面を強化したい。元気な姿で日本に戻って来られるようにするよ」と週刊ベースボールの取材で高い志を口にしていた。

 中日の打者にとって追い風になるのは、本拠地のバンテリンドームにテラス型観客席「ホームランウイング」が設置されることで球場が狭くなることだ。阪神岡田彰布元監督は「中日にこれまで足らなかったのは得点力。攻撃陣がどうしても欠点になっていたけど、26年はそれが様変わりするかもしれない。というのもバンテリン(ドーム)が改修されてホームランゾーンができる(仮称ホームランウイング)。左中間、右中間、レフト、ライトの距離が短くなり、ホームランが出やすくなる、ということらしい。もともと本塁打が出にくい球場だったけど、これが大きく変化するわけよ。そら他球団にも影響はあるけど、本拠にしている中日にとっては、ありがたいチェンジだろうな」と分析していた。

 投手陣は失点が増えるリスクがあるが、破壊力抜群の打線に変貌すればチームが劇的に変わる可能性がある。中軸を担うボスラーにかかる期待は大きい。

写真=BBM
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