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侍ジャパンで強烈な爪痕 大ブレーク狙う「プロ2年目の四番候補」は

 

左翼へ運ぶ豪快な一撃


侍ジャパンのサポートメンバーに選ばれ、強化試合で本塁打を放った佐々木


 WBCが開幕し、侍ジャパンの戦いが注目されるが、強化試合でサポートメンバーとして強烈な爪痕を残した選手がいた。プロ2年目の広島佐々木泰だ。

 2月27日の中日戦(バンテリン)で、2回に柳裕也のスライダーを左翼席へ運ぶ豪快な一撃。ダイヤモンドを一周してベンチに戻ると、大谷翔平(ドジャース)、鈴木誠也(カブス)らメジャーで活躍する強打者たちから笑顔で迎えられた。日の丸をつけた試合で輝きが目立つ。昨年11月に開催された韓国との強化試合でもケガで出場辞退する選手が相次いだことによる代役だったが、2試合にフル出場して8打数3安打4打点の活躍。新井貴浩監督は「強化試合とはいえ、ああいう舞台で結果を出せるというのは、本人がそういうものを持っている」と評価した。

 同じ三塁を本職とする岡本和真(当時巨人、現ブルージェイズ)に気になっている点を質問するなど先輩の長距離砲から貪欲に学ぶ。岡本から「アプローチの仕方はすごくいいなと思って見ていた」などと声を掛けられ、「自分のいいところを言ってもらえて、すごく自信になりました」と目を輝かせていた。

「あとちょっとという思い」


 ドラフト1位で入団し、1年目の昨年は54試合出場で打率.271、0本塁打、6打点。3月に左太腿裏の肉離れで出遅れ、6月に右第一肋骨骨折と度重なる故障に苦しんだが、8月12日に1軍昇格後はコンスタントに安打を積み重ね、シーズン最終盤は四番で起用された。週刊ベースボールの取材で以下のように振り返っている。

「1年目はケガの出遅れもありました。すべてにおいてまだまだ足りないなと感じましたが、自分の中では、あとちょっとという思い。あと一歩、殻を突き破れたらドンッて(一気に)レベルアップできそうな手応えはあります。打席を重ねて、ヒットが出なくても真っすぐをとらえたいい内容の凡打も増えていたと思います。このまま継続して技術もフィジカルも強化していければ、必ず通用するという自信にもなりました。このオフは、一段階も二段階もレベルアップできるように、めちゃくちゃ追い込もうと思います。来シーズンは“自分がいないと”というぐらいの選手になれるように練習して春を迎えたいなと思います」

規定打席到達はノルマ


 野球ができる喜びをかみしめている。その原点は岐阜商高の3年夏だ。コロナ禍で春夏の甲子園開催が中止となり、センバツ出場予定だった32校が甲子園球場に招待され、各校1試合ずつの交流試合が8月に16試合開催された。サク越えのアーチは計2本。岐阜商高の主将だった佐々木が大分・明豊戦で3点差を追いかける9回に左中間に叩き込んだ。

「もう本当に、ありがたいなという気持ちでしたし、そういう機会をくださった連盟(日本高野連)の方にも感謝の気持ちがすごく大きかったです。同時に、責任感のようなものもありました。岐阜県の代表として自分たちだけが行くということだったので、そこは恥をかくようなことはできないなとは思っていました」

「ほかのチームメートはどう感じたか分からないですが、自分としてはすごく、あの一本で自信がついたというか。ゲームには負けましたが、3年間やってきた結果をしっかり出せたと感じました。あの試合があったからこそ自信がついた、そういう試合になりました」

 青学大でアマチュア球界を代表するスラッガーとして評価を高め、広島に入団。球団史上初のリーグ3連覇を達成した2018年以来優勝から遠ざかっているチームは、若い力の台頭が渇望されている。佐々木は先頭に立ってチームを引っ張ってほしい選手だ。新井監督、鈴木の後を継承する四番打者を継承できるか。午年の年男は「午(うま)のように暴れ回りたい」と誓っている。三塁の定位置をつかみ、規定打席到達はノルマだ。将来は侍ジャパンの主軸を担う可能性を秘めた男の新たなシーズンが始まる。

写真=BBM
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