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大学時代は同級生の巨人・西舘勇陽が高評価も…「エースになれるドラ5右腕」は

 

オープン戦で好投


3年目の今季、大きな飛躍が期待されている石田裕


 DeNAのキーマンになることは間違いないだろう。先発ローテーション入りを狙うプロ3年目右腕の石田裕太郎だ。オープン戦初登板となった3月8日の楽天戦(静岡)で4回2安打無失点。初回から4者連続三振を奪うなど計9奪三振の快投を見せた。力のある直球にバットが次々と空を切る。2回二死満塁のピンチを招いたが、太田光を148キロの直球で見逃し三振。初回、3回、4回は三者凡退と危なげない投球だった。

 昨年は21試合に登板して3勝5敗1ホールド、防御率3.57をマーク。チーム事情で先発、リリーフと幅広い役割をまっとうした。目を見張るのは奪三振能力だ。90回2/3を投げて94奪三振。スリークォーターから投じる直球は145キロ前後と目を見張る速さではないが、ホップ成分が高く打者がとらえられない。スライダー、シンカーを織り交ぜてすべての球種の制球力が良いことも大きな強みだ。

 中大の時は同学年に西舘勇陽(現巨人)がいた。クイック投法から最速155キロを投げる右腕は東都リーグを代表する右腕になり、巨人にドラフト1位で入団した。球速で西舘に及ばないことを痛感させられた石田裕は制球力と変化球を磨くことで活路を見いだした。ゲームメーク能力の高さを評価され、ドラフト5位で指名したのはDeNA。横浜市で生まれ育ち、ベイスターズファンだった石田裕太郎にとって特別な球団だった。

三浦前監督への感謝


 幼少期に父・幸昌さんから「ベイスターズのファンじゃないと野球をやらせない」と言われ、小学生のころは筒香嘉智のユニホームを着て修学旅行に行き、授業でベイスターズの下敷きやペンを使っていた。「筒香さんのホームランを何回も球場で見たけど、感動よりも一緒にプレーしたいという気持ちのほうが強かった」と振り返る。憧れの筒香とプレーすることを夢見た少年は朝5時から公園で幸昌さんとキャッチボールに励み、胸に投げなければ捕球してもらえなかった。「『それたら自分で捕ってこい』と。今ではスパルタみたいですけど」と苦笑いを浮かべる。夢を叶え、横浜スタジアムのマウンドに上がる喜びは計り知れない。

 昨年のCSで3試合に救援登板して2ホールドをマーク。巨人と対戦した10月12日のCSファーストステージ第2戦で登板した際は、三浦大輔前監督が現役時代に登場曲として使用していた『リーゼントブルース』が球場に流れて歓声が起きた。その真意を週刊ベースボールのインタビューで語っている。

「僕をドラフトで取ってくださったのは監督です。この2年間、本当にたくさん使っていただいたので、恩返しの気持ちでした。監督の息子さんと同級生で仲がいいんです。試合の前日にLINEで『登場曲、使っていいかな』と言ったら、『喜ぶと思うよ』と言ってもらえました。監督本人には言いませんでしたね。投げ終わった後に監督から『いい曲やな。ナイスピッチング』とねぎらわれました。本当にチームが勝って良かったです」

エースは若手の奮起を期待


 DeNAは昨オフにアンソニー・ケイアンドレ・ジャクソントレバー・バウアーが退団したことで先発の陣容が大きく変化する。

 昨年に自身2度目の最多勝に輝いたエース・東克樹は「僕自身が思っていることは、ケイやジャクソンがいなくなった場合は、先発ローテーションに入れる大きなチャンスなんです。来年はチャンスだということを認識して、そのチャンスをつかみ取ることができるか。若手の投手はそこを狙ってほしいというか、狙わなきゃいけない。理想としてはやはり日本人投手が6人、ローテーションを守るということが、強いチームにつながっていくと思いますし、そうなるためにもっともっと個々の考え方を高めて、引き出しを増やすことを意識して、オフシーズンに取り組んでもらいたいと思います」と若手の奮起を促している。

「僕の完成形は東克樹さん」と未来を見据える右腕が大ブレークできるか。先発を託されるなら2ケタ勝利がノルマだ。

写真=BBM
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