準優勝旗を返還

前年準優勝校の智弁和歌山高・松本主将は準優勝旗を返還した[写真=日本雑誌協会代表撮影]
第98回選抜高校野球大会が3月19日、
阪神甲子園球場で開幕した。午前9時からの開会式。前年優勝校・横浜高は2年連続の出場校として20人で入場行進したのに対して、同準優勝校・智弁和歌山高は主将・松本虎太郎(3年)が一人で聖地を踏み締めた。準優勝旗を返還した。自身4回目の甲子園開会式は複雑な感情が入り交じっていた。
オープニングセレモニー後、取材対応で開口一番「悔しかったの一言」と言葉を絞り出した。
1年夏から背番号14、昨春は背番号15、昨夏は背番号5を着けて3季連続で甲子園に出場した。昨秋は和歌山県大会準々決勝敗退により、4季連続出場を逃した。主将・松本は9月に右肘手術を受けた影響で、試合に出場できず。背番号10を着けて一塁コーチ、また、ベンチで選手たちを鼓舞することしかできなかった。
「秋に負けて、そこからホンマに全員が変わったというか、一人ひとりが夏一本しかないという危機感を持っていたので、そこでしっかりと毎日、自分を追い込んで練習した成果というのが出てきていると感じています」
3月の対外試合解禁以降、センバツ出場校と練習試合を組んだ。主将・松本によると山梨学院高、花巻東高、九州国際大付高、佐野日大高からいずれも勝利を挙げている。
「力の差というのはもうないと自分たちは感じた。夏に向けてもっとレベルアップして、圧倒的に勝てるように、自分たちがやるだけだと思っています」
松本自身は練習試合で「六番・中堅」で実戦復帰を果たしているが「周りの選手は昨秋から試合経験を積んでいるのに対して、自分はまだ少ない。もっと場数を踏んで、結果を出してアピールしていかないといけない」と語る。取材対応後は、すぐに着替えて、甲子園をあとにした。次回は和歌山代表として。もちろん、目指すは「全国制覇」である。
取材・文=岡本朋祐