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第98回選抜高校野球大会

【センバツ】横浜高・織田翔希がNPBスカウトから「超高校級」として評価される理由

 

ストレートの成長を実感


横浜高・織田は神村学園高との1回戦で最速150キロを計測した[写真=毛受亮介]


[3月20日▽1回戦]神村学園(鹿児島)2-0横浜(神奈川)

 横浜高は大会史上4校目の春連覇を逃した。神村学園高との1回戦で敗退。プロ注目の154キロ右腕・織田翔希(3年)は8回途中2失点で降板した。背番号1は粘投を続けたが、打線が決め手に欠け、完封負けを喫した。試合後、織田は「今回の登板を反省して、課題をつぶしていく。この経験を糧に練習を積み、良い状態に持っていきたい」と前を向いた。

 織田は今秋のNPBドラフトにおける1位候補に挙がる。横浜高・村田浩明監督によると、複数のMLB球団も興味を示している逸材だ。甲子園のネット裏には全12球団のNPBスカウトが集結。熱視線が送られた。

 スカウトとは目の前の「結果」だけではなく、まずは「内容」を重視している。「将来性」も想像しながらチェックする作業を続ける。この日の最速は150キロ。巨人・榑松伸介スカウトディレクターは高評価を下した。

「変化球の使い方を苦労しているように見受けられましたが、ストレートについては球威、力感ともありました。一冬で体が大きくなり、その恵まれた体をうまく使い、投球フォームもダイナミックになりました。パワーアップ、スケール感が増しており、夏に向けても楽しみです。その日の調子もありますからね……。私たちはそういう視点で見ています」

 春のセンバツ視察の位置づけを語った。

「昨年11月以降、実戦を約4カ月見ていませんから、その間にどう変化、成長しているのかを確認する場です。ドラフト会議当日に10合目の山頂に到着するとすれば、昨秋は2合目、この春のセンバツで5合目。夏に向けて評価の最終段階に入っていく形になります」

具体的な「課題」とは


甲子園のネット裏では全12球団のスカウト関係者が視察した[写真=毛受亮介]


 織田は昨年の春、夏の甲子園を通じて通算6勝を挙げている。超高校級。すでに実績は申し分ない。

「甲子園で力を発揮するのは、私たちが評価する基準の上で、大事な要素の一つではあります。大舞台であり、大会に向けてしっかり照準を合わせてくるわけですから、その部分の調整力も見ています」(巨人・榑松スカウトディレクター)

 1回戦敗退という「結果」は「評価」の上では、あまり参考にはならない。各球団とも、織田のレベルアップした姿を確認できたのは、大きな収穫だったはず。試合後、取材で具体的な「課題」について問われた織田は、間髪を入れずにこう答えた。

「エースとしての課題です。気持ち、技術」

 2年春から3季連続甲子園で得た財産は、計り知れない。横浜高校の背番号「1」を着けている限り、現状から逃げることはできない。神奈川に戻り、活動拠点の長浜グラウンドで日々と向き合う。栄光への近道は、練習を積み重ねていくのみである。

取材・文=岡本朋祐
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