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WBCでメンバー漏れも…投手タイトル総ナメ期待「山本由伸世代の右腕」は

 

エースとして求められる高い水準


巨人との開幕戦に先発したが、勝利を飾れなかった村上


 2年連続で開幕投手を務めた今年は、黒星スタートになった。阪神村上頌樹が3月27日の巨人戦(東京ドーム)に登板して6回5安打3失点。7三振を奪ってクオリティースタート(先発が6回以上投げ、かつ自責点3以内)を達成したが、チームに白星をもたらすことはできなかった。

 巨人戦は昨季まで通算7試合登板で4勝0敗、防御率0.54。宿敵相手に相性の良さを誇っていたが、初回にトレイ・キャベッジに内角高めの直球を右翼席に運ばれる先頭打者アーチを浴び、いきなり出ばなをくじかれた。その後も松本剛に11球粘られた末に四球で出塁を許し、泉口友汰にヒットエンドランを決められて無死一、三塁とリズムに乗れない。併殺の間に2点目を失った。1点を返した直後の4回には新外国人のボビー・ダルベックにバックスクリーンへ叩き込まれ、マウンド上で顔をしかめた。

 先発として最低限の役割は果たしたが、リーグ連覇を狙うエースとして求められる水準は高い。昨年は26試合登板で14勝4敗、防御率2.10をマーク。リーグ最多の175回1/3を投げたことも大きな価値がある。最多勝、最高勝率(.778)、最多奪三振(144)の投手3冠に。22年の青柳晃洋(現ヤクルト)以来3年ぶりの快挙だった。

リーグトップのWHIP0.89


 村上の凄味は抜群の安定感だ。1投球回あたり何人の走者を出したかの数値を示す指標WHIPで昨年はリーグトップの0.89を記録。求める次元は高い。週刊ベースボールのインタビューでWHIPへのこだわりを語っている。

「自分で言うのもなんですが、23年が、0.74というとんでもない数字だったんです。そこを求めたい。この数字が低いということは、それだけ三者凡退が多く、リズムよく投げられているという証拠でもあります」

「被打率も下げたいですが……まあWHIPにも関連しているので、こっちもこだわっていきたいですね。打たれたらWHIPの数字は上がりますからね。被打率を低くいくこと=WHIPを下げることですけど、WHIPでさらに大事になるのは『与四球』です。死球は僕の中では打者を攻めた結果だと思っていますので、割り切れる部分でもあります。ただただストライクが入らずに四球を出す、というのが一番無駄で、絶対にその機会を減らさないといけないです」

180イニング&防御率1点台


 侍ジャパンでWBCや五輪など国際大会とは縁がないが、球界を代表する右腕であることは間違いない。140キロ台後半の直球はホップ成分が高く浮き上がる軌道で空振りを奪える。チェンジアップ、スライダー、カーブ、ツーシームと変化球も一級品で打者を打ち取る引き出しが多い。村上が大ブレークしたのは大卒3年目の23年。前年までプロ未勝利だったが、22試合登板で10勝6敗、防御率1.75でリーグ優勝、日本一の原動力となり、最優秀防御率、新人王、シーズンMVPを受賞した。その後も先発ローテーションに定着し、チームに不可欠な大黒柱に成長した。今年の展望について以下のように語っている。

「去年、防御率2点台(2.10)だったのですが……。23年に1点台を経験させてもらったので、もう1回そこに到達したいとは思いますし、180イニングで防御率1点台を目指せば、必然的に勝利数も増えると思います」

「人は関係ないです。まずは計算できる投手になりたい。僕がイニングを稼げば、投手陣の負担も軽減できます。まずは全試合、クオリティースタート(6回3自責点以内)を達成したいと思っているので……。それが達成できれば、チーム的にいろいろと計算できます。首脳陣は中継ぎの計算ができます。野手は何点奪えば勝てるな、という感覚が出来上がっていきますので、そうなりたいですね」

 同学年はチームメートの佐藤輝明のほか、山本由伸(ドジャース)、今井達也(アストロズ)、種市篤暉(ロッテ)、牧秀悟(DeNA)などタレントの宝庫だが、村上も負けていない。今年も投手タイトルを総ナメにする活躍でチームを頂点に導く。

写真=BBM
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