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開幕戦で快投の衝撃 巨人の命運握る「ポーカーフェースの左腕」は

 

際立っていた安定感


球団史上初の開幕戦初先発勝利を飾った竹丸


 並の新人ではない。伝統の一戦で見事な投球を見せたのが、ドラフト1位左腕の竹丸和幸だ。

 エースの山崎伊織が「右肩のコンディション不良」で戦列を離れたことにより、球団の新人投手として64年ぶりに開幕投手の大役を任された。相手は昨年のリーグ覇者・阪神。本拠地・東京ドームが「伝統の一戦」で異様な雰囲気に包まれる中、ポーカーフェースを貫いた。初回二死一塁の場面では四番・佐藤輝明に対して5球すべて直球を投げ込んで左飛に抑えた。2回以降も最速150キロの直球、スライダー、チェンジアップを駆使して凡打の山を築く。6回3安打5奪三振1失点の好投でプロ初勝利をマーク。新人の開幕戦先発勝利は球団史上初の快挙だった。

 初対戦の投手に対し、阪神打線が手探りの部分があっただろう。だが、この投球は決してフロックではない。オープン戦で3試合に登板し、防御率0.75をマーク。12回で16三振、奪三振率は12.00と安定感は際立っていた。

 野球評論家の伊原春樹氏は「直球は常時140キロ台後半を記録するが、コントロールが非常にいい。オープン戦でも与四球は3。投手の制球力と安定感を示す指標であるK/BBは5.33と抜群の数値を示しているから大崩れすることはない。マウンドでの佇まいもベテランかと見まがうほどの落ち着きだ。3月20日、楽天とのオープン戦(東京ドーム)では2回一死から浅村栄斗に高めのスライダーを左中間席にたたき込まれた。2月の紅白戦から実戦14イニング目で初失点となったが、表情ひとつ変えない。宗山塁を遊飛、オスカー・ゴンザレスを空振り三振に仕留めて最少失点でこの回を終えると、再びスコアボードにゼロを刻んでいった」と開幕前から高く評価していた。

精神的なたくましさ


 オープン戦と公式戦では緊張感がまったく違うが、高いパフォーマンスをできる。技術面でなく、精神的にもたくましい。竹丸は自身の強みについて週刊ベースボールの取材で以下のように語っている。

「まずは安定しているところだと思いますね。しっかり試合をつくることができるという部分です。そのためにもムダなフォアボールは出さないということを常に心掛けています。打たれるときには打たれますし、打たれる分には仕方がないというか。場合によっては野手に助けてもらえることもあるので、いいかなと思うんですけど。ただ、フォアボールはタダで相手にひとつ塁をあげてしまうようなものなので、それはなるべく減らしたいなと思って社会人のときからずっとやってきましたし、プロでも継続できたらなと思っています」

シンプルな考え


 開幕投手を務めたことで、他球団のエースと対戦する登板が続く。プロの世界で年齢、実績は関係ない。登板した試合でチームに白星をつける。竹丸の考えはシンプルだ。

「やっぱり日によって調子がいいときもあれば悪いときもあると思うんですけど、どんな状態で試合に投げたとしても安定した成績を残せるというか、結果にたどり着けるような、そういうピッチャーになっていきたいですね。その上で、できるだけ長くプロの世界でやっていきたいと思います。結果を残すことができれば、長くやれることにもつながっていくのかなと思います。いろいろな数字を意識していたこともありますけど、それよりもチームの勝ち負けのほうが大きいです。自分の勝ち星ではなく、あくまでチームの勝利。特に社会人野球は一発勝負なので、結果というのは本当に大事なことでしたから。もちろんプロとしてやっていくにはチームの勝利と自分の数字の両方が求められることになると思いますし、できるだけいい数字でシーズンを終えたいという気持ちはあります」

 4月3日のDeNA戦(東京ドーム)で、プロ2試合目の先発マウンドに上がる。相手先発は昨年2度目の最多勝に輝いた左腕の東克樹。ローゲームが予想されるが、臆せずに強力打線を抑え込む。

写真=BBM
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