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打球速度が「メジャー級」の法大の2年生・井上和輝が早くも大学トッププレーヤーと評価される理由

 

侍ジャパン指揮官も絶賛


法大の2年生・井上は法友野球倶楽部[法政大学野球部OB・OG会]主催の激励会で意気込みを示した[写真=BBM]


 東京六大学リーグ戦は4月11日、神宮球場で開幕する。5日には法友野球倶楽部(法政大学野球部OB・OG会)が主催する激励会が神奈川県川崎市内のホテルで行われた。

 昨秋、1年生ながら全15試合で先発捕手を任され打率.364、4本塁打、12打点の井上和輝(2年・駿台甲府高)は2020年春以来のV奪還を固く誓う。

 昨年12月には大学日本代表候補強化合宿(愛媛・松山)にも参加し、持ち前の打棒を披露。侍ジャパン大学代表・鈴木英之監督(関西国際大監督)は注目打者の一人に挙げた。

 184cm93kg。この3月のオープン戦を視察した某MLB球団スカウトは「打球速度はメジャー級」と絶賛。3年後には「日米争奪戦」も予想される強打の左のスラッガーに抱負を聞いた。

オープン戦は8本塁打


法大グラウンドの背景には、武蔵小杉のタワーマンションが立ち並ぶ。昨秋は打率.365、4本塁打、12打点。今春はすべての部門でのキャリアハイを狙う[写真=福地和男]


――法大は第2週(4月18日)の対立大戦が開幕カードです。

井上 リーグ優勝、日本一を目指してやっています。そこは自覚して、練習であったりオープン戦に取り組んできました。

――2年生ですが、すでにチームをけん引していく覚悟を持っているんですね。

井上 はい。打線もそうですし、捕手は守備の要だと思うので、そこにはこだわってプレーしています。

――オープン戦終盤では、打順はどこを任されていましたか。

井上 基本は五番です。

――五番の役割は何ですか。

井上 良いバッターがたくさんいる中で、自分は長打、ホームランを打てるバッターだと思うので、走者がいない時は長打を狙い、走者がいる時はそのランナーを返すために、というところを意識しています。

――オープン戦での本塁打数は?

井上 2月末から約30試合で8本塁打です。

――打球方向の内訳を教えてください。

井上 基本はレフト方面が多いですが、ライト、右中間、センターにも打ちました。広角に満遍なく打っている感じです。苦手なコースもさく越えし、進歩を実感しています。

――二番だった社会人対抗戦(対JFE東日本)では、神宮球場で左方向に2ランを放ちました。オープン戦を通じての打撃内容を、ご自身で分析するといかがですか。

井上 社会人投手からも打てましたし、中身としては良かったと思います。秋に4本塁打を放ち、この春は相手バッテリーに研究されて、苦手なコースを攻められると思うんですけど、そこを克服していくために、この冬もそこを意識して振り込んできました。

――自らの課題を把握しているんですね。

井上 インサイドのコースに対しては全然、結果を残せていなかったので、この春は内角に強いボールを突いてくるとも想定して、そこは意識して打撃練習でも克服に努めてきました。

――昨秋はすべて逆方向の一発でしたが、自身の好きなツボがわるわけですか。

井上 コースに逆らわずに打つことを一番意識しています。逆方向のほうが、自分は飛ぶというか、打球が伸びていくので、そこは自信を持って打席に立てています。

――チームの勝利を最優先とする上で、目標の本塁打数はありますか。

井上 本数は意識しないですけど、昨秋の数字は超えたいです。ホームランだけでなくても、打率、打点も数字にこだわっていきたいと思っています。

打てる捕手へのこだわり


捕手へのこだわりが強い。投手陣をけん引していく構えだ[写真=矢野寿明]


――気は早いですけど、慶大・高橋由伸(元巨人)の持つ、通算本塁打記録(23本塁打)の更新に興味はありますか。

井上 自分自身は気にならないですけど、周りから言われたりとか、そういう目で見られ、期待されているのはうれしいことです。その期待を裏切らないように、期待を上回る結果を残したいなというふうに思います。

――法大でトップは歴代2位・田淵幸一氏の22本塁打です。

井上 1年間で超せる数字ではないので、結果、4年間トータルで結果を残せればいいなと思いますが、まずはチームの優勝、目の前の勝利が最優先になります。

――捕手と打席は別物と考えるほうですか。それとも、攻守は地続きでしょうか。

井上 試合の流れというところがあると思うんですけど、そこは別々で考えてやっていきたい、と。 守備のミス、打撃で打てなかったから引きずるとか、そういうことはないです。 守備は守備、バッターはーバッターという考えです。

――捕手へのこだわりが強いと聞きました。打撃を生かすために、例えば、三塁、外野は選択肢にないでしょうか。

井上 打てるキャッチャーというのは、本当に価値が高いですし、チームの中心として勝たせたという部分があるので、そこはキャッチャーとして、しっかりとピッチャーをリードしていきたいと思っています。

憧れる大谷翔平の人間性


――最近、某球団のMLBスカウトから聞いたんですが、打球スピードがメジャー級であると絶賛していました。

井上 昨秋、神宮のトラックマンデータで184キロが出た、とアナリストから聞きました。そんなに意識はしてないですけど、しっかり芯で捉えた打球は、そういうスピードが出るのかなと思っています。

――卒業まで3年ありますが、大学卒業後の進路をどう考えていますか。

井上 昨秋の数字が良すぎた部分もあるんですが、そこがキャリアハイにならないように、日々成長というところを掲げています。レベルアップしていけばその先のプロ野球、メジャー・リーグ、社会人野球も見えてくると思う。まだそんな選手ではないと思っています。

――メジャー・リーグ志向はありますか。

井上 メジャーはそうですね、見たりはしますね。

――好きな選手はいますか。

井上 ドジャース・大谷翔平選手はあれだけの活躍をし、あれだけ打って、相当なをマークされながらも結果を残している。本当に素晴らしいと思うので、謙虚な姿勢だったりとか、学ぶところはたくさんあります。

――改めて最後に春のリーグ戦の抱負をお願いします。

井上 チームの優勝、日本一というところにこだわって、個人の成績ももちろんそうですけど、まずはチームの勝利というとこで打撃、守備、すべての面で貢献できるようにやっていきたいと思います。

取材・文=岡本朋祐
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