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【東京六大学リポート】明大の俊足ドラフト候補・岡田啓吾が潜在能力を開花させた理由

 

チーム計測で驚愕の5秒65


明大の一番・二塁の岡田は開幕カードの東大戦で連勝での勝ち点奪取に貢献した[写真=矢野寿明]


4月12日(2回戦)
明大12-0東大(明大2勝)

 明大のトップバッター・岡田啓吾(4年・前橋育英高)がドラフト候補として、ネット裏に陣取るスカウトから熱視線を浴びている。東大2回戦では初回に右前打で出塁すると、先制点となるホームを踏み、攻撃の起点となった。1回戦では同点の8回裏に決勝犠飛。チームは連勝で勝ち点1を挙げている。

 何よりも武器は「足」だ。小学校6年時の県陸上競技大会100メートルで2位(12秒87)の実績もある。エピソードを明かす。

「大学入学後、手動ですが、マネジャーに計測してもらうと、50メートルで5秒65を出したことがあるんです。『さすがに、それはないだろう』という話になり、5秒85に訂正したんです(苦笑)」

 岡田の脚力を証明したのは昨年12月、愛媛・松山で行われた大学日本代表候補合宿だった。50メートル走のタイムトライアルで、参加者でトップの5秒69をたたき出した。光電管を使用して計測するようになった2022年以降、同合宿では22年に山梨学院大・宮崎一樹(現日本ハム)が5秒91、23年に城西大・松川玲央(ヤクルト)が5秒88、24年に筑波大・岡城快生(阪神)の5秒82を記録。19年には獨協大・並木秀尊(ヤクルト)がトップタイムを出すなど、同合宿がプロへの登竜門となっている。岡田は歴代のスピードスターを上回る快足ぶりを披露したのである。

「一」にこだわる


 二塁のレギュラーを奪取したのは3年秋と、遅咲きである。

「レベルの高い環境で、結果を出して、チャンスをつかみかけたときもあったんですが、定着には至らず、苦しいときもありました」

 支えとなったのが、前橋育英高・荒井直樹監督からの教えである「凡事徹底」だ。

「毎日、コツコツとひたむきに取り組んできました。日々の積み重ねだと思います」

 練習の虫。合宿所、グラウンド、室内練習場の3点セットが同敷地内にある恵まれた環境で努力を重ね、課題だった打撃を克服し、定位置の座をつかんだ。昨秋はリーグ5位の打率.389で、チームの10戦全勝優勝に貢献し、ベストナインを初受賞した。

「1打席、1球目。『一』にこだわってやっていきたい。足をアピールしていきたいところで、もっと体のキレをつくって、走塁技術も上げていきたいと思います。今年のチーム目標は4冠(春、秋リーグ戦、全日本大学選手権、明治神宮大会優勝)です。スローガンでもある『繋げ。』をプレーにおいても体現していきたいです」

 右投げ左打ちの内野手。岡田は今春の目標に「ベストナインと首位打者」を掲げる。希望進路は「プロです」と明かす。あるベテランスカウトは「あの足は、すでに一軍トップクラス。すぐにでもほしい」と語り、MLB球団も惚れ込んでいる逸材だ。今後、岡田のアグレッシブなプレーから目が離せない。

取材・文=岡本朋祐
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