逆方向への強い打球が持ち味

持ち味のバットで存在感を示してしている[写真=BBM]
4月19日
帝京大8-4城西大(帝京大2勝1敗)
首都大学野球2026春季リーグ・第3週2日目。前週、1勝1敗のタイで持ち越しとなっていた帝京大と城西大の3回戦が行われた。
ここまで2勝2敗で迎えた帝京大は今季初の勝ち点を目指す一戦。中押しの2点適時二塁打を放つなど、チームの白星に貢献したのが主将の山田一晴(4年・滋賀学園高)だ。
1年春からリーグ戦に出場し、同年秋には二部ながら打率が3割を超えるなど早くから打撃の良さを認められてきた。さらに、昨年の春季リーグでは19安打を放ち打率.322。秋は20安打で打率.339と成績を伸ばし、2季連続でベストナインを受賞した。
「レフトにも強い打球を打つことができるのが自分の持ち味。元々、逆方向への打球が多かったのですが、練習から意識して打つことで磨いてきました。昨秋はコンスタントに打つことができたのですが(15試合中13試合でヒットを記録)、調子が悪くなってきたときにその原因を突き止めることができたので、調子が維持できたのだと思います」
巧打の左打者。長打力もついてきており、昨秋の日体大2回戦ではリーグ戦で初本塁打も放っている。
「2年生までは単打ばかりだったので、瞬発系のトレーニングを取り入れました。ヒットの延長がホームランだと思っているのですが、打球は飛ぶようになったと感じています」
この冬は体の連動性を高めるトレーニングを積んできた。
「体を上手に使えるようになりたかったので、トカゲのような動きをするトレーニングで体幹を鍛えてきました。そのおかげで体の状態を一定に保てるようになってきたと感じています」
最終学年は主将に就任した。「学生コーチやマネジャー、副キャプテンとみんなが支えてくれていますし、やりがいを感じています」。帝京大・唐澤良一監督も「一番、練習している選手でその姿を見ているチームメートも多い。責任感が強く、キャプテンシーがあるので、みんなが付いていっています」とその人間性も高く買っている。
今春は開幕初戦でヒットを放ったものの、その後はノーヒット。そこで、「これまで力んでしまっていたのでとにかく左手の力を抜いて脱力を意識し、数をたくさん打ってきました」と昨年同様に原因を見つけて調整してきた。
目標はリーグ優勝
こうして迎えた城西大3回戦。四番・指名打者で先発出場すると、第3打席は一死満塁のチャンスで打席へ。この時、唐澤監督から「ゲッツーになってもいいから思い切っていってこい」とアドバイスがあったという。狙っていたというストレートをはじき返した打球は「感触が良かったので外野の頭を越えると思いました」と左中間を深々と破る適時二塁打となった。続く第4打席も「ヒットが一本打てて気持ちも楽になったので素直にバットが出ました」と右翼へクリーンヒット。唐澤監督は「(結果が出ていなくても)四番から代えるつもりはありませんでした」と話していたが、その期待に応える複数安打となった。
守備については「上腕を2度も骨折してしまったこともあって、昨季までは指名打者で出場していました」というが今春は左翼でスタート。ただ、今週は唐澤監督の「バッティングも守備も自分で背負ってしまうところがあるので、気楽にいけるように」という意向もあって指名打者に戻っていた。山田は「最初に打球が飛んできた時は少しドキッとしましたが、レフトの守備も問題はありません」と話しており、チーム事情によるところはあるものの、もう一度、外野手としてプレーする機会もありそうだ。
頼れる主軸の復調もあり、8対4で城西大に快勝して勝ち点1を挙げた帝京大。山田は「目の前の相手に集中してリーグ優勝したい。そのためにもチームが困っている時に一本打ち、チームの状態が落ちている時に雰囲気を良くできるようなプレーをしたいです」と語った。チームファーストの思いを強く持つ主将に導かれ、次週は開幕から土つかずの4連勝と好調な東海大と対戦する。
取材・文=大平明