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新フォームが機能、「読み」も冴え始めている西武・渡部聖弥 最適な形を模索する2年目の進化

 

打ちにいきながら見る打撃


4月19日の日本ハム戦、3回に3ランを放って勝利に貢献した渡部


 西武は4月19日の日本ハム戦(エスコンF)に今季最多得点となる15対3と大勝し、2カードぶりの勝ち越し。借金を4に減らした。

 この試合、0対0の3回一死一、二塁から桑原将志の左前打で先制した西武はなお二死一、三塁とし渡部聖弥が続いた。17日の初戦で右手親指に死球を受けた影響で2試合ぶりに「三番・DH」でスタメン出場した2年目外野手は日本ハム先発・有原航平のフォークをとらえ左翼ブルペンにライナーで飛び込む3号3ランを叩き込み、健在ぶりをアピールした。

 お立ち台で渡部は「浮いてきたフォークを一発で仕留めることができてよかった。走っている途中で入ったなと確信しました。大きな声援をいただいていたので、いいところで打ててよかったです」とコメント。8日のソフトバンク戦(みずほPayPay)以来、9試合ぶりとなる一発に笑顔を見せた。

 その渡部は対戦がひと回りした4月の状態についてこう語っていた。「オープン戦から今までやってきたことの集大成で、打ちにいきながら見るっていうところが実践できている。止まれますね。止まれるし、打ちにいっていないボールをファウルにできたり、振らない」。

 好調のバロメーターであるストライク、ボールの見極めが徐々にでき始め、さらに打席の中での「読み」も冴え始めているという。

「(相手バッテリーが)こういう狙いでここに投げて、最後はこれで締めてくるんじゃないかっていうのが、結構フレッシュに読めているっていう感じです」。

 3回、第2打席での3ランも有原-田宮裕涼のバッテリーが初球(ボール)、2球目(空振り)と連投してきたフォークでカウント1-1となって、3球目のツーシームをファウルとしたあと、少し浮いてきたところを見事にとらえた読み勝ちの一発だった。

ワンテンポ早く足を上げる


有原のフォークを見事にとらえた一発。「浮いてきた球を一発で仕留めることができてよかった」


 そして、技術的には今季から取り組んでいる新フォームが機能し始めている。ステップする左足を上げるタイミングをワンテンポ早くし、一本足の状態で待っている時間が長い新フォームだ。

 これについて渡部は「真っすぐに差されないように。足を上げたほうが差されて詰まりやすいんじゃないかって思うかもしれないですけど、自分の場合、足を上げたほうがそこで間が取れて、調整できるので意外とタイミングが合うんですよ」とその狙いを語っている。

 早めにトップの態勢を作り、一本足でゆったり待つ――。

 渡部は「去年の打ち取られた反省であったり、オープン戦の反省を生かして、ちょっとずつこれだなっていうのが定着していきました」と課題と向き合い、その解決法を今実践している。

怖いもの知らずだった1年目


 チームにはドラフト1位で入団し、捕手という守備負担の大きいポジションで打率.259、2本塁打と結果を出している小島大河がいる。

 渡部は「(初見の投手に対して)本当に思い切って初球からいけるっていうところが、なんか去年の自分もそうだったなっていうのはあります。意外とバットコントロールがうまいので、(配球を)読まなくても対応してるところがある、そこがまたすごみだなと思います」。打者・小島の非凡さを認めながら、怖いもの知らずだった自らの1年目を重ねた。

 ルーキーイヤーの昨年は5月のゴールデンウィークまで打率4割をキープしていた。しかし、渡部は「それ(好調の原因)がいまいち分かっていなかったから、ちょっと(打撃に)波が出てしまった。やっぱりプロは苦手なコースを攻められる。そこを意識してしまって自分から崩れていく」と徹底した相手バッテリーの攻め方を前提に、それに対応するための最適な形を模索する2年目の進化を見せている。

文=伊藤順一 写真=毛受亮介
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