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打撃が復調気配の西武・長谷川信哉 「ファミリーにならないとダメ」人間的成長を果たした異文化体験

 

レギュラー定着への挑戦


4月21日のソフトバンク戦では初回にタイムリーを放つなど勝利に貢献した長谷川


 西武長谷川信哉外野手が6年目の飛躍を誓っている。昨年はキャリア最多の132試合に出場し打率.225、6本塁打、36打点、9盗塁をマークした。本人が「シーズンを通して(打撃の)波が大きかった」と振り返るように、この数字には当然満足していない。今季は本職の外野に加えてタイラー・ネビンの出遅れで、定まらない一塁手としてもスタメン機会を得るなどレギュラー定着への挑戦が続いている。

 その長谷川、打率.316と好調だったオープン戦の流れから開幕2カードこそ、二番でスタメン出場を続けていたが、その後徐々に打撃の状態が降下。4月第2週はベンチを温める試合が多かったが、ここ5試合では19打数6安打(打率.316)、2打点と復調気配だ。

 4月21日のソフトバンク戦(ベルーナ)でも初回の適時打を含む4打数2安打1打点と打撃は右肩上がりで、直後の守備では初回の三塁打で左足を負傷交代した桑原将志に代わって一塁から左翼守備に回るなど、ユーティリティーぶりを発揮し6対4の勝利に貢献した。

志願しての中南米武者修行


 昨オフには自ら志願して豆田泰志青山美夏人の両投手とともにプエルトリコのウィンターリーグに派遣された。「しっかり準備をしてハングリー精神を持って挑みたい」と今の自分に必要なたくましさを身に着けるための中南米武者修行だった。

 野球の成績自体は出場11試合で打率.185、3打点と振るわなかったものの、レギュラーとしての自立を目指す長谷川にとっては貴重な異文化体験となった。

「やっぱり向こうは配球とかないんで。もう(こっちが)嫌な球、振らない球であったり、空振りする球をどんどんストライクゾーンに投げてくるピッチャーがほとんどでした。同じ球を続けてくる。だから、スライダーが当たらないと分かったら、一生スライダーを投げてくる(笑)。もちろん、たまに真っすぐも挟んだりしますけど。ほとんど単純で徹底した攻め方なんですね」

 長谷川はこうプエルトリコでの体験を語りながら、慣れない練習環境についてもこう続けた。

「練習時間は日本のほうが長いと思うんですが、みんな個人的に練習していますし、本当に野球が好きな集団なんで刺激になりました、打撃練習では5人一組で回るんですが、コーチが近い距離から投げてくるので、間が取れないというのがありましたね」

「外国人選手の気持ちが分かった」


 初めて経験する不慣れな外国の環境に戸惑いながらも、思い切って現地のやり方に身を預けてみた異国での1カ月強。この経験について長谷川は戸惑うことなく「行って良かったですよ」と語った。

「向こうの文化を知らなかったので、行って実際に肌で感じられた。向こうの選手からみたら、僕らは外国人なんで、外国人選手の気持ちも分かりました。去年だったらセデーニョやネビンがいて『ここで打てよ』みたいな感じで思ってましたけど、異国の地で戦うっていうのはそんなに簡単なことじゃないし、1年で結果を残す残せる人のほうがすごいので。そういったところで、やっぱり選手がやりやすいように、僕らもサポートしていかないといけないなっていうふうに思いましたね。コーチとスタッフだけじゃなくて、選手がもっとフレンドリーに、ファミリーになっていかないとダメかなというのは思いました」

 技術よりも先に人間的成長を果たして帰国した長谷川。その思いを胸に新外国人のアレクサンダー・カナリオ林安可には積極的に声を掛けている。

 最後に長谷川は「行って良かったなって思えるシーズンにしたいです。まあ(打率.185と)打てなかったっていう事実はありますけど。それを経験として、今年のシーズンに生かせればいいかなと思います」

 スタートダッシュが決まらなかった6年目シーズンだが、決して下を向かず、ここからたくましく這い上がっていく。

文=伊藤順一 写真=兼村竜介
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