2打席目で中犠飛

来日1年目の昨季、打線の中心を担ったネビン
左脇腹痛で出遅れていた
西武のタイラー・ネビンが4月24日、ファーム・リーグ中地区
DeNA戦(ベルーナ)に「三番・一塁」でスタメン出場した。相手先発の左腕・
庄司陽斗に対し、1回の第1打席は遊ゴロ、3回一死満塁の第2打席ではフェンス手前の中犠飛を打ち上げ先制点となる打点を挙げた。
2月の宮崎・南郷キャンプ中に背中を痛め、3月10、11日のオープン戦に出場するも今度は左脇腹痛を発症。これが約1カ月半ぶりの実戦復帰となった。今後、ネビンはファームでの調整を重ねるが、
西口文也監督が
小関竜也ファーム監督と連携を取りながら一軍の昇格時期を見極めていくことになる。
チャンスを生かせなかった村田
一方で、このネビンの実戦復帰は同じポジションを争うライバル、そして離脱中に一塁のポジションを埋めてきた代役選手に少なからぬ影響を与えている。
「今年は勝負の年」と位置付けながら、いまだ一軍昇格のない3年目・
村田怜音は現在取り組んでいる新たな打撃フォームと格闘中だ。「長打を打ちたいんで、もっと下半身を使ってボールを呼び込んでいきたいんですけど、うまく使えなくて……。軸足をちゃんと使おうとして、内転筋を意識して練習はしていますが、うまくいったり、いかなかったり。日替わりです」。
こう言って自分との闘いを続けている。レギュラーのネビンが故障離脱中という千載一遇のチャンス。これをまだものにできないことに、村田は「もったいないっすよね。こんなせっかくのチャンスなのに、全然(一軍に)行けないのは悔しいし、不甲斐ないです」と唇を噛む。その上で「いや、もう今すぐなんとかしたい。DHではなく、あくまでファーストとして行きたいので」と一軍昇格へ足踏みの続く現状に焦りの色を隠さない。
その村田はこの日のDeNA戦でネビンに代わり途中出場。1対1と同点の9回一死満塁の好機でサヨナラ犠飛を打ち上げ、意地を見せた。
現状を冷静に受け止める長谷川

一軍で一塁、外野をこなしながら出場を続ける長谷川
対照的にネビンの不在中、最も多い11試合で一塁のスタメン出場を果たしている
長谷川信哉は冷静に現状を受け止めている。
「出られるところでしっかり結果を残すことは、ある意味で今年のテーマ。本当はライトを守りたいんですけど、出続けるという意味ではどこのポジションでもしっかりこなせるように、しっかり準備していきたい。(どこを守っても)安心して見ていられると言ってもらえるように常に準備だったり、練習をして不安要素がないようにしている」
こう語る長谷川はたとえネビンが一軍復帰したとしても、左足の負傷で戦線離脱した
桑原将志が抜けたレフトでの起用もにらみながら、内外野のユーティリティープレーヤーとして今後も多くの出場機会確保を虎視眈々と狙っている。
ネビンの実戦復帰がポジション争いに関わる当事者たちに新たな化学反応を起こそうとしている。
文=伊藤順一 写真=BBM