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元日本ハム・斎藤佑樹氏が手がける「はらっぱスタジアム」に新施設が誕生した理由

 

学童野球仕様でオープン2年目


斎藤氏は自らが手がけた「はらっぱスタジアム」で、野球への熱い思いを語った[写真=矢野寿明]


 斎藤佑樹氏(元日本ハム)は野球の「普及・振興活動」に精力的である。昨年5月5日には自らが手がけた「はらっぱスタジアム」(北海道長沼町)がオープン。両翼70メートル、センター85メートルの少年少女専用の学童野球仕様の球場である。その後、外野には天然芝が敷き詰められ、ネット裏にも建物がつくられ、主に子どもたちを対象とした多くのイベントを開催してきた。稼働から1年を迎えた5月3日、新施設がお披露目された。

地域の直売所をリノベーション


新施設の「HARAPPA STAND」のお披露目に際して、テープカットが行われた[写真=矢野寿明]


 レフトファウルグラウンド後方に誕生した、その名は「HARAPPA STAND(はらっぱスタンド)」である。斎藤氏、長沼町の齋藤良彦町長、施工を担当した株式会社ミツヤの三上雄司社長、地元の農家である長沼町23区の前田区長、そして、地元野球チームの代表児童を交えてのテープカットが実施。かつて、地域の直売所として長年愛されていた建物をリノベーションし、子どもたちや地域の方が集い、新たなコミュニティが形成される休憩施設として生まれ変わった。館内には、斎藤氏が撮影した写真が展示されている。

「地域の皆さんがずっと使い続けてきた場所ですし、それをまた我々が引き継いでいくということだと思うので、常時オープンできるようなところで、気軽に立ち寄ってもらったりしていただきたいと思います。僕があの今まで撮った写真を写真展として飾っているんですけど、そういうことも含めて、カフェとか、そういう利用の仕方にできたらいいな、と」

記念すべき「第1号」は出たか!?


新施設の「HARAPPA STAND」には斎藤氏が撮影した地域の風景写真が展示してある[写真=矢野寿明]


 写真を展示する意図については、長沼町への愛着がある。

「僕が初めてこの長沼町に来た時に、本当に素敵な景色が広がる場所だなと思いました。それを僕が僕の視点で切り取って、地域の方たち、自分たちの町がこんなに素敵な場所なんだよっていう、その自慢をしていただけるような場所にしてほしいな、と」

かつて駒大苫小牧高の主将を務め、同スタジアムの球場長である本間篤史氏は往年の豪快なスイングでサク越えを披露した[写真=矢野寿明]


 完成式典の後は「はらっぱホームランチャレンジ」が展開された。もともと、斎藤氏が同スタジアムを手がけたコンセプトの一つとして「フェンスオーバーしてダイヤモンドをゆっくり走ってほしい」という熱い思いが根底にあった。ところが、オープン以降、まだ子どもたちによる本塁打は出ておらず、今回「第1号ホームラン」に挑んだ。はらっぱスタジアムにゆかりのある4チームから、腕自慢の小学生12人が挑戦。記念すべき第1号へ、ホームランダービーを開催したが、悲願の「サク越え」は達成できなかった。その後、斎藤氏、そして球場長である本間篤史氏(駒大苫小牧高元主将)がデモンストレーションを披露し、一発でフェンスオーバー。場内は歓喜に包まれた。この日は、白球を通じて、子どもたち、保護者のたくさんの笑顔が見られた。まさしく、斎藤氏が願っている理想的な「光景」が目前で繰り広げられたのであった。

宿泊施設の建設も視野


子どもたちは「ホームランダービー」に挑戦したが、サク越えはならなかった[写真=矢野寿明]


 斎藤氏は、今後の展開について語った。

「昨年5月5日のこどもの日にオープンをしたんですけど、まさかここまで多くの方が足を運んでくれる場所になるとは思わなかったですし、これからもまだまだ、皆さんが足を運びやすくなるようにアップデートはしていくつもりなんですけど、こうしてちょっとずつ盛り上がる場をつくっていければ、またこの場所が活気づき、その結果、野球がまた魅力的なものになっていったらうれしいなと思います」

 さらに、続けた。

「これからもっと人が来た時に、使いやすい場所になっていくためには、例えば駐車場を広くするとか、建物をもうちょっとリニューアルしたり、あとは子どもたちが常時試合をできるためには、もっと必要な場所であるとか、あとは宿泊施設もいずれはつくってみたいなという夢もありますし、そんなことも含めて、まだまだ一生懸命やります」

 野球には多くの可能性が詰まっている。斎藤氏のチャレンジは終わらない。

斎藤氏も見事なスイングでフェンスオーバー。場内の子どもたちを沸かせた[写真=矢野寿明]


「エスコンフィールドHOKKAIDOが開場した時に、おそらく皆さんが感じたと思われます。野球だけではなく、野球以外のアクティビティも含めて、皆さんが足を運ぶ場所だと思います。当然、エスコンフィールドHOKKAIDOのようなすごいものはできないんですけど、地域のこうした眠っている野球場は、いっぱいあるんです。そういう場所を、我々が新たに吹き込むことによって復活する。そういう場所が、全国各地にできてもいいんじゃないか、と。(はらっぱスタジアムを)そのロールモデルとなるような場所にしていきたいですし『野球場って楽しいよね』『野球場に行ったら、野球やる人以外も楽しめる場所だよね』そんな場所であると思ってもらえるような空間にしてきたいなと思っています」

 野球を通じて、笑顔あふれる人たちが集まるスペースにする。斎藤氏の「普及・振興活動」は、これからも続いていく。
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