昨オフに大きな決断

努力を重ね、自らの打撃を固めた[写真=BBM]
5月9日
日体大3-1城西大(日体大2勝1敗)
首都大学野球2026春季リーグ・第6週1日目。昨年は春、秋ともに6位だった城西大だが、今春はこの日の日体大3回戦を迎えるまで5勝4敗と白星が先行。奮闘しているチームをけん引しているのが古賀青志(3年・健大高崎高)である。
50メートル走は6秒0の俊足。「毎日、走る練習をしていたので走塁や盗塁には自信があります」。3年春のセンバツでベンチ入りを果たしたが、試合には出場できず。その後はケガもあって、悔しい思いを残したまま、城西大へ進むこととなった。
城西大では1年春からリーグ戦にデビュー。「昨年まで
松川玲央さん(
ヤクルト)が在籍されていたので、初球から盗塁できる決断力を見習いたいと思っていました」。ただ、その後も代走や守備固めが
メインで、なかなかレギュラー定着には至らなかった。
そこで、昨オフに大きな決断を下した。
「右打ちだったのですが、足が武器ということもあって左でも打てるように練習してきました。この冬は右打ちを封印し、自主練習も守備はやらずにずっと左で打ってきました」
中学時代にも試したことがあったというが、1年も経たないうちに断念。今回は2度目の挑戦ではあるが「ほぼゼロの状態から始めました」と話すように、なかなかうまくはいかなかった。それでも「150キロを超えるストレートに振り負けていたので、速球にも振り負けないように振り込み。バッティングピッチャーに前から投げてもらって、一日に3箱から4箱は打っていました」と努力を重ねた。
オープン戦では結果が出ず「あきらめようと思った」とも振り返るが、終盤を迎えた頃にきっかけをつかんだ。
「先輩や同級生の永野悟史(3年・相洋高)にアドバイスを聞いたり、動画をたくさん見て研究をしました。そのなかに
中山礼都さん(
巨人)の動画があってタイミングのとり方を説明されていたのですが、早めに準備して、その分、『ゆっくりとタイミングをとって、ゆっくりと打ちに入っていく』というやり方が自分に合っていたんです」
シーズン中も、リーグのライバル校・帝京大に在籍している中山鳳(3年・宇都宮工高)に教えを乞うた。「中山選手は際どいボールをカットできますし、自分にとって理想的なバッティングをしている選手なんです。そこで、声を掛けて、右手の使い方を教えてもらいました」。今春の4試合目となった帝京大2回戦で2安打を放ったのを皮切りに、広角にヒットを量産している。
「左打ちがやっと体に馴染んできました。ゆっくりとタイミングをとることでボールを長く見ることもできているので、コースによって打球の方向を打ち分けられているのだと思います」
入れ替え戦回避へ前を向く
勝ち点をかけた日体大3回戦は二番・左翼で先発出場。登録では両打ちとなっているが、左腕の西平晴人(4年・近大付高)に対しても左打席に入ると、第1打席から高めのストレートを捉えて左前打。この一打で7試合連続安打をマークすると、第3打席ではセーフティバント。ピッチャーが一塁へ悪送球して記録はエラーだったが、ヒットになってもおかしくないタイミングだった。
「1打席目のヒットは一球前が変化球だったので、次は真っすぐを投げてくるかなと思って待っていました。セーフティバントは警戒されていますが、今はバッティングの調子が良くて警戒も薄れていることがあるのでタイミングを見計らってやるようにしています」
第2打席は四球を選び、3度の出塁を果たしたがなかなか得点には結び付けられず。西平に完投を許し、1対3で日体大に惜敗した。この黒星で、順位を5位に下げたが「明日の武蔵大戦(3回戦)と来週の東海大戦では接戦を勝ち取り、入れ替え戦には行かないで済むようにしたい」と古賀。個人としては打率.323(31打数10安打)と好調をキープしているが「打率.350、出塁率.450を目指したい」と目標を語っている。
左打ちに活路を開き、打撃に開眼した韋駄天の活躍に今後も注目だ。
取材・文=大平明