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天才的な野球センス 快進撃のヤクルトを牽引する「山田哲人の後継者」は

 

10日ぶりに首位浮上のチーム


一軍復帰後、好調な打撃でヤクルト打線をけん引する内山


 ヤクルトが5月8日の広島戦(マツダ広島)で4対1と快勝し、10日ぶりの首位に浮上した。

 長岡秀樹ホセ・オスナを欠いてベストメンバーと言える布陣ではないが、今のヤクルトは主力が抜けても戦力ダウンにつながらない強さがある。頼もしい男も帰ってきた。一軍に復帰して絶好調の内山壮真だ。

 2月の春季キャンプ中に「左脇腹の張り」で戦線離脱。3月下旬からファームの試合に復帰し、実戦を積み重ねてきた。4月28日に一軍昇格すると、10試合出場で打率.444、2本塁打、8打点とバットが振れている。5月2日のDeNA戦(神宮)で4安打2打点の大暴れ。同点の9回一死一塁から一塁走者の増田珠がスタートを切り、空いた一、二塁間を破る右前打で好機を拡大し、武岡龍世のサヨナラ打につなげた。

 6日の巨人戦(東京ドーム)では、6回にドラフト1位左腕・竹丸和幸のスライダーを左翼席中段に運ぶ2号ソロ。二塁の守備でも魅せた。5回一死でトレイ・キャベッジが放った一、二塁間を襲った打球に素早く反応すると、打球を好捕した流れで一回転。一塁へ送球してアウトすると、球場がどよめいた。

アマ時代から際立つ野球センス


 昨年は自身初の規定打席に到達し、116試合で打率.262、8本塁打、48打点をマーク。本職は捕手だが、主に外野で出場してチームの核になった。池山隆寛監督が就任した今年は内野にコンバート。「彼がどこに入るかが一つのカギになってくる。それこそ適材適所で。ヤクルトの将来が懸かっている」と指揮官は大きな期待を口にしていた。

 天才的な野球センスはアマチュア時代から際立っていた。中学時代は2度の全国大会優勝を経験。U-15アジア野球選手権大会代表で正捕手を務めたが、星稜高に進学すると1学年上の山瀬慎之助(巨人)が正捕手を務めていたため、遊撃に回った。華麗なフットワークと軽快なグラブさばき、強肩で定位置をつかみ、2年夏の甲子園準優勝に貢献した。

 高3から捕手に戻ったため、二遊間を守るのは6年ぶりとなったが、昨年の秋季キャンプでは内野で精力的にノックを受ける姿が見られた。「外野をやり始めて、今年が終わって、内野をやってみたいなという思いが少しありました」と明かした上で、「ちゃんと教えてもらったのは初めて。高校のときは全部自分の感覚でやっていたので、新しい感覚はあります」と寺内崇幸一軍内野守備走塁コーチからの助言に耳を傾けていた。

同期入団の奮闘が刺激に


 ヤクルトの二塁を長年守り続けていたのが、山田哲人だ。前人未到のトリプルスリーを3度達成するなど球界を代表する選手として活躍していたが、近年は度重なる故障の影響で満足のいく成績が残せず、池山監督の方針で今年から三塁にコンバート。2月に左内腹斜筋肉離れで戦線離脱し、まだ実戦復帰していないが、内山は山田の後継者に最も近い存在と言えるだろう。

 昨オフに主砲の村上宗隆がポスティングシステムを利用してホワイトソックスに移籍したことで、新たな四番としても期待が大きい。身長172センチと小柄だがパンチ力があり、4日の巨人戦(東京ドーム)以降は四番で4試合連続出場している。「そんな強いこだわりはないですけど、四番を任せていただけるような活躍ができるように頑張っていきたい」と意気込みを口にしていたが四番にふさわしい活躍を続ければチームにとって大きなプラスアルファになる。

 ドラフト3位で入団したが、同期入団の選手たちの奮闘が刺激になるだろう。1位の木澤尚文はセットアッパーとして稼働し、2位の山野太一はリーグトップの5勝をマーク。5位の並木秀尊は6日の巨人戦(東京ドーム)で先頭打者アーチを放つなど、チャンスメーカーとして存在感を示している。育成入団の赤羽由紘丸山翔大も一軍の舞台で躍動している。

 最下位からの逆襲は始まったばかりだ。内山が攻守でチームを引っ張る。

写真=BBM
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