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スタメンは4試合出場のみも…他球団が警戒する「巨人の強打者」は

 

上向いている打撃の状態


5月9日の中日戦で今季1号2ランを放った丸


 浦田俊輔平山功太など若手が台頭している巨人だが、ベテランの力はまだまだ必要だ。37歳の丸佳浩は打席に入るだけで相手バッテリーに威圧感を与える。今年は4試合のスタメン出場にとどまっているが、打撃の状態は上向いている。

 一軍昇格した5月9日の中日戦(バンテリン)。4点差を追いかける8回一死一塁に代打で登場すると、フルカウントから杉浦稔大の直球を振り抜いて右中間のホームランウイングに叩き込む1号2ラン。「三番・右翼」で先発出場した翌10日の同戦では、今季最多の9得点と打線が爆発した中で無安打に終わったが、チャンスメークしている。

 4回に先頭打者でドラフト2位右腕の櫻井頼之介から7球粘って四球で出塁すると、直後にボビー・ダルベックが勝ち越し2ランを放った。7回一死一塁の場面でも2ストライクから6球粘って四球を選び、好機を拡大。他球団のスコアラーは「さすがですよね。際どい球をファウルでカットしてボール球に手を出さないし、甘く入ったらスタンドに持っていかれる怖さがあります。打撃技術は錆びついていないし、神経を使う打者ですよ」と警戒を口にする。

巨人FA移籍で成功例


 他球団から巨人にFAに移籍して本来の力を発揮できない選手が少なくない中で、コンスタントに結果を出し続ける丸は成功例と言えるだろう。昨年終了時点で通算2000安打まで残り71に迫り、「プロに入ったころには、目標にするのもおこがましいぐらいの数字だった。実際に達成できるかもしれない位置に来られたのは、うれしい。一日でも早く達成することができれば、チームの貢献にもダイレクトに結びついてくれると思う」と語っていた。

 今年は開幕一軍入りしたが、代打での出場が多く打撃の状態がなかなか上がらなかった。打率.071に落ち込んだ4月20日にファーム降格。打撃フォームのメカニズムを見直し、試合勘を取り戻す必要があった。ファームリーグで15試合出場して打率.316、1本塁打と結果を出して一軍に再昇格した。

「試合に出続けていないことには達成も難しい。まずはそこを目指して頑張るぞ! という気持ち」と語っていたように、4打席が与えられるスタメンと1打席勝負の代打では、安打を積み重ねる難易度がまったく違ってくる。

打つだけではない存在価値


 過去に名球会入りした選手たちも試練を乗り越えてきた。平成生まれで初の通算2000安打を達成した浅村栄斗(楽天)は昨年5月24日の日本ハム戦(楽天モバイル)で快挙を達成した試合後のお立ち台で、感極まって涙を流している。

 昨年は春先から打撃不振が続き、5月20日の西武戦(盛岡)で15年8月8日から続けてきた連続試合出場が1346試合(歴代4位)でストップ。週刊ベースボールのインタビューで、通算2000安打達成までの複雑な胸中を明かしている。

「自分の中で、すごく周りに迷惑をかけてしまっているなと感じていました。迷惑ということではないと思うのですがいろんな人が(記録達成時のために)動いていて、そういう雰囲気の中でずっと試合をしていたので……。また、その瞬間を見たいと思って球場に見に来てくださるファンの方も多くいた中で調子が上がらなかったので、そういった部分では自分のことではなく、周りの人に対して早く打って達成したいという気持ちが強くなっていきました。その中でなかなか達成できなかったことは苦しかったですし、それ以外にも2000安打目前で連続試合出場が途切れたりということもあったので、2000安打だけにフォーカスできなかったというのが正直なところでした。いろんな思い、いろんな感情があった中での2000安打だったので、そこは結構苦しかったですね」

 プロ19年目の丸も幾多の試練を乗り越えて今がある。出塁率の高さに定評があり、NPB歴代11位の通算1111四球と打つだけではない存在価値がある。チームが上昇気流に乗るため、与えられた役割で全力を尽くす。

写真=BBM
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