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想定外の衝撃的なケガで戦線離脱も…巨人の命運握る「攻守の中心選手」は

 

7連勝で今季最多貯金6


5月19日のヤクルト戦で戸郷が初勝利。巨人は7連勝を果たした


 巨人が上昇気流に乗ってきた。5月19日のヤクルト戦(福島)で2対0と投手戦を制し、7連勝。貯金を今季最多の6に増やした。

 先発の戸郷翔征が115球の熱投で7回5安打無失点に抑え、今季初勝利をマークしたことが大きな意味を持つ。今年は投球フォームで試行錯誤して開幕二軍スタートに。5月に一軍昇格後もピリッとしない投球内容だったが、この日は7回に直球が150キロを計測。イニングを重ねると球速が落ちる点が気掛かりだったが、試合終盤も球威十分で打者を押し込んでいた。

 エースの山崎伊織が右肩のコンディション不良で離脱しているが、開幕投手を務めたドラフト1位左腕の竹丸和幸井上温大則本昂大、新外国人右腕のフォレスト・ウィットリー田中将大、先発と救援でフル回転する赤星優志とゲームメーク能力の高い投手がそろっている。戸郷が復活となればさらに投手陣に厚みが増すことになり、明るい材料だ。

なかなか状態が上がらない泉口


昨季、打率3割をマークした泉口。今季は状態が万全ではない


 一方で、打線で気になる選手が攻守の要・泉口友汰だ。昨年は133試合出場で打率.301、6本塁打、39打点をマーク。遊撃の守備力も評価され、ベストナイン、ゴールデン・グラブ賞を受賞した。新たなチームリーダーとしての自覚は十分。週刊ベースボールのインタビューで、以下のように語っていた。

「和真(岡本和真)さんや尚輝(吉川尚輝)さんがケガをされていたこともあって、若い選手が多く試合に出ているじゃないですか。そうした中で、チーム全体の底上げじゃないですけど、若い選手でしっかりチームを盛り上げて、ひとつでも勝ちに貢献できるように、という思いではやっています」

「2年目だとか、若いとか言われるんですけど、もう26歳なので。時間がないなと思っていますし、焦りじゃないですけど危機感はあります。もちろんそのことがモチベーションや原動力にもなるので、しっかりやっていきたいなと思います」

 今季は開幕から「三番・遊撃」でスタメン出場していたが、想定外のアクシデントに見舞われた。4月21日の中日戦(長野)の試合前練習でキャッチボール中、打撃練習の打球が顔面に直撃して救急搬送。脳振とう、顔面打撲、口腔内裂創と診断されて特例措置で登録抹消された。打球が直撃した際の意識が飛んでいるという強い衝撃で心身の状態が懸念されたが、リハビリを経て5月4日に一軍昇格。ただ、復帰後は11試合出場で38打数5安打、打率.132、0本塁打、0打点と状態がなかなか上がってこない。27歳の誕生日を迎えた17日のDeNA戦(東京ドーム)で初回一死一塁から石田裕太郎の148キロ直球を左前打にはじき返して4試合ぶりの安打を放ったが、19日のヤクルト戦は3打数無安打と快音が聞かれず、打率.222に下がった。

目指すべき理想像の選手


 本人も焦りがあるかもしれないが、ペナントレースは長い。試合を重ねれば本来の感覚を取り戻していくだろう。泉口には目指すべき、理想像の選手がいる。

「こんな選手になりたいと思うのはDeNAの佐野(佐野恵太)さんですね。佐野さんはドラフト9位で入られて、そこから『チームの顔』と言われるくらいの選手になられています。オールスターでお会いしたときに、人間的にもすごくいい人だなと思いました。僕も上位ではなくドラフト4位で入っているので、そこから佐野さんのような、『チームの顔』と呼ばれるような選手になれるように頑張っていきたいですし、今シーズンがその第一歩になればいいかなと思います」

 ドラフト9位で入団した佐野はプロ4年目の20年に打率.328で首位打者を獲得。22年に最多安打のタイトルを獲得するなど、広角に安打を打ち分ける高度な打撃技術でDeNAの主軸を務め、4月14日のヤクルト戦(松山)で通算1000安打を達成した。ドラフト9位以下で入団した選手の達成は史上4人目の快挙だった。

 大阪桐蔭高、青山学院大、NTT西日本とアマチュア球界の名門を渡り歩いてきた泉口だが、ドラフト4位で入団してはい上がった「たたき上げ」の自負がある。厳しい生存競争を勝ち抜き、球界を代表する遊撃を目指す。

写真=BBM
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