巨人3連戦では猛打を発揮

阪神ドラフト1位の立石。パ相手にこれから真価を発揮していく
阪神が5月28日の
日本ハム戦(甲子園)で2対4と敗れ、今季初の同一カード3連敗。「六番・三塁」で先発出場したドラフト1位の
立石正広も4打数無安打と悔しさが残った。初回に1点を先制してさらに二死一、二塁の好機で
福島蓮の内角をえぐる
シュートに差し込まれて遊飛。逆転されて2点差を追いかける4回一死一塁の場面でカットボールをひっかけて遊ゴロ併殺打に倒れた。7回も右飛に倒れると、9回二死で
柳川大晟の155キロ直球にバットが空を切り空振り三振。最後の打者となった。
交流戦最初のカードとなった日本ハム3連戦は13打数無安打。相手バッテリーは内角高めと外角低めの対角線を徹底的に突き、強いスイングをさせない。ドラフト1位の黄金ルーキーを乗せたくないという強い警戒感が伝わってきた。脳裏に浮かぶのは、交流戦前のカードで大活躍を見せた
巨人3連戦だ。
22日の初戦に「一番・左翼」で起用されると、初回に
井上温大の直球を捉えて左翼フェンス直撃の二塁打。
森下翔太の先制中前適時打を呼び込んだ。3回に先頭打者で中前打を放つと、4回一死二、三塁の好機で左前にはじき返す適時打。7対4で快勝した試合後のお立ち台で「こういういろんなお客さんがいる前でプレーすることを夢見てきたので、まず第一歩としてプレーできてうれしかったです」と声を弾ませた。翌23日にマルチ安打を放つと、24日は1点リードの5回二死一塁でドラフト1位左腕・
竹丸和幸の直球を右中間の中段に運んだ。3連戦で計14打数7安打5打点。大学No.1スラッガーの看板に偽りがないことを証明した。
スケールの大きいスタイル
ルーキーイヤーの今年は1月の新人合同自主トレで「右脚の肉離れ」で出遅れ、その後も度重なる故障に見舞われたが、ファームリーグで11試合出場して打率.286、2本塁打、8打点と結果を残して、5月19日に一軍昇格した。試合に出続けることが成長の糧になる。他球団の打撃コーチは「右方向に長打が打てて、足が速い。スケールの大きいスタイルが
井口資仁さんと重なります」と評する。
攻走守3拍子そろった井口氏はダイエー(現ソフトバンク)で3度のリーグ優勝に貢献。05年にホワイトソックスに移籍すると、ワールドチャンピオンに貢献した。09年にロッテに移籍し、10年の日本一に貢献。日米21年間の現役生活で通算2254安打を積み重ね、2度の盗塁王に輝いた。週刊ベースボールのインタビューで、現役時代を以下のように振り返っている。
「ダイエーで8年、メジャーで4年、ロッテで9年。いろいろな思い出があります。ダイエー時代は今思い返しても本当にすごいメンバーでした。チーム内の競争がすごかったし、その中で成長できたのは大きかったです。『うまくなりたい』という気持ちがみんな強かった。バッティングケージやマシンの取り合いでしたから。右打者で言えば
城島健司とかと互いに数字を設定して競っていました。その結果として、終わってみたらみんながすごい数字になっている。自分の数字で言えば3割4分を打った2003年はキャリアハイに近いかもしれませんが、自分ではホームラン30本に3本足りなかったという印象です。常に30-30やトリプルスリーという目標がありましたから」
チーム内にお手本になる打者
立石もチーム内でお手本になる強打者たちがいる。森下翔太、
佐藤輝明、
大山悠輔の「ドラフト1位トリオ」だ。3学年上の森下は新人の23年に打率.237、10本塁打、41打点をマークし、
オリックスと対戦した日本シリーズでは新人記録の7打点の活躍で38年ぶりの日本一に貢献した。阪神はリードオフマンの
近本光司が左手首骨折で戦線離脱し、一番打者と、開幕から固定できない六番打者が今後の戦いで重要な打順となる。
立石は一番で4試合、六番で3試合、二番で1試合出場している。どの打順でも力強いスイングで広角にはじき返す打撃スタイルは変わらない。今日29日から敵地・ZOZOマ
リンでロッテと対戦する。連敗を止めて再び上昇気流へ。黄金ルーキーの爆発力に期待したい。
写真=BBM