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大逆転勝利のDeNA 「どれくらい進化できるか楽しみ」電撃移籍の右腕に「エース候補」期待が

 

劇的な勝利で連敗ストップ


6月4日の楽天戦、三森の好走塁でサヨナラ勝利を収めたDeNA


 敗色濃厚の試合をひっくり返した意味は大きい。DeNAが6月4日の楽天戦(横浜)で7点差を逆転するサヨナラ勝利を飾った。

 負ければ同一カード3連敗の危機で、エースの東克樹が初回にいきなり4点を失う苦しい展開に。8回に四番手の堀岡隼人が3失点を喫して0対7となり万事休すと思われたが、その裏に打線が爆発した。先頭の蝦名達夫が左越え三塁打を放つと、「右太腿裏肉離れ」から1カ月半ぶりに復帰した牧秀悟が反撃の一打となる中前適時打。その後に打者一巡の猛攻で得点を積み重ねると、牧が二死満塁で回ってきた2度目の打席で2点左前適時打を放ち、一挙7点を奪って同点に追いついた。

 球場の雰囲気がガラッと変わり、楽天に圧力をかける。9回は先頭打者の度会隆輝の四球、京田陽太の死球で二死一、二塁の好機を作ると、西垣雅矢が暴投。度会の代走で出場した二塁走者の三森大貴が一気に本塁突入した。審判のジャッジはアウトだったが、三森がヘッドスライディングした際に西垣のタッチをかいくぐっていた。相川亮二監督のリクエストで判定が覆り、サヨナラ勝利が決まると、ナインたちはグラウンドに飛び出して喜びを爆発させた。

プロ初先発で初勝利をマーク


 借金5を抱えて依然として苦しい状況だが、この大逆転勝利を反転攻勢のきっかけにしなければいけない。明るい材料がある。山本祐大とのトレードで井上朋也とともにソフトバンクから加入した尾形崇斗だ。プロ初先発となった5月31日の西武戦(ベルーナ)で5回2安打無失点の好投。移籍後初勝利を挙げた。自己最速タイの159キロの直球を武器にスライダー、カーブを織り交ぜて7奪三振。試合後のお立ち台では「今日帰ってウエート(トレーニング)をするので、もうちょっと球が速くなりたいなと思いながら練習します」と力強く宣言した。

シーズン途中にソフトバンクからDeNAに移籍した尾形


 育成ドラフト1位で学法石川高からソフトバンクに入団。憧れは同じ育成入団から球界を代表する右腕にのぼりつめた千賀滉大(メッツ)だ。高卒3年目の20年に支配下昇格すると着実に力をつけてきた。昨年は自己最多38試合登板で1勝1敗5ホールド、防御率4.67。先発に転向した今年は意気込みを口にしていた。

「オープン戦で初先発した3月7日の阪神戦(甲子園)では、65球を超えたあたりから体が思うように動かなくなっていく感じがありました。次は80球ぐらいにできれば。しっかりと体の細胞に覚えさせてシーズンを迎えられたらと思います。球数が増えてしまったので、ちょっと崩れそうなときにもう一度自分の中で集中を高めていきたいですね。ポイント、ポイントで集中するところを増やしていければ、もうちょっと球数も減らせると思います。自分がこれからどれくらい進化できるのかも楽しみです。投げ合った育成同期の大竹(大竹耕太郎)選手は一緒に練習もやってきたので、感慨深いものもありましたね」

ホップ成分の高い直球


 シーズンに入るとチーム事情で手薄な救援に配置転換され、10試合登板で防御率3.00をマーク。12イニングを投げて19三振と奪三振能力の高さが光っていた。尾形の直球はホップ成分が高いことで知られる。週刊ベースボールのインタビューで、球速へのこだわりを口にしていた。

「スピードが速いと、一番いいんですね。根本的にタイミングを取らせない。振ったら、ボールがバットの上にあるという形になる。それを理想としていくと、変化球もすごく生きる。相手がもっとタイミングを早く取り出してきて、そこに変化球が入ると、自然とスプリットとかスライダーも振ってくれる確率が高まるので」

「スピードという部分、ホップ成分を生かしたもの。それらを考えたらやっぱり、高めに投げ続けるというところも、すごく大事にしていきたいなとは思っています」

 育成で同期入団の大竹耕太郎は阪神に現役ドラフトで移籍したのを機に、大ブレークしている。尾形も負けられない。自慢の剛速球を武器に、DeNAのエースに成り上がる。

写真=BBM
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