昨季は新人王を獲得

1年目から力強いバッティングを見せている西川
ロッテが6月9日の
中日戦(ZOZOマ
リン)で3対1と快勝し、借金1に減らした。決勝打を叩き出したのが、2年目の
西川史礁だ。同点で迎えた6回一死一、三塁の好機に、フルカウントから
マラーの
ナックルカーブを右前にはじき返す適時打。7球粘った末の決勝打に、一塁の塁上で両手を叩いて喜んだ。
昨年は108試合出場で打率.281、3本塁打、37打点をマーク。打撃の状態が上がらず、春先に2度のファーム降格を味わったが、6月13日に一軍昇格すると安打を積み重ねた。シーズン終盤に首位打者争いを繰り広げ、27本の二塁打はリーグ最多。新人王を受賞した。週刊ベースボールのインタビューで、ルーキーイヤーを以下のように振り返っている。
「シーズン開幕当初はうまくいかないことがほとんどで、自分自身もすごく苦しい時間が多かったです。5月にファームへ落ちて、そこでバッティングのスタイルを大きく変化させて、そこから上がっていった感じですね。そのときの二軍監督・
サブローさんと、いろいろバッティングのことを話し合いながらやった結果、最終的には、自分なりに結果を出すことができたかなと思います」
豪快なスイングが魅力

6月9日の中日戦の勝利にも貢献した
2年目の今年は相手バッテリーのマークが厳しくなる。活躍し続ける選手が一握りの世界で、自主トレから鍛錬を積み重ねてきた。
「日に日に力強い打球が打てるようになっている実感があります。身体のキレも感じますし、体も軽い。新人王にはなりましたけど、1年目の結果にはまったく納得していないので2年目、もっともっと上を目指せるように。もっともっと成長できるように頑張りたいです。今は去年のいいときの形を土台として残しながら、さらにレベルアップできるような取り組みをしています。個人的には全試合出場と首位打者を目指しながら2ケタ本塁打を打てるようにしたいです。一緒に自主トレをさせていただいている(ドラゴンズの)
上林誠知さん、(タイガースの)
森下翔太さんにはいつもいろいろな話を聴かせていただき、ものすごく勉強になっていますし、刺激になっています」
強引に引っ張らずに右方向に安打を打てるため、ヒットゾーンが広く不調期間が短い。そして、豪快なスイングが大きな魅力だ。5月15日の
オリックス戦(ZOZOマリン)で、同点の7回二死一、二塁で打席が回ってくると、3ボールから
山崎颯一郎の152キロ直球をとらえ、左翼席へ決勝の3号3ラン。サブロー監督はベンチでうなずき、笑みを浮かべた。6月4日の
ヤクルト戦(神宮)では、3点リードの5回に中堅フェンス直撃の適時二塁打。守備でも6回二死一、二塁にピンチで
増田珠の打球をダイビングキャッチし、チームの勝利に貢献した。
広角にはじき返す打球
今季59試合出場で打率.312、5本塁打、26打点。打率はリーグ2位で、本塁打の数は早くも昨年の数字を上回る。セ・リーグ球団の首脳陣は対戦して印象に残った選手に西川の名前を挙げ、「どのコースにも対応してくるし、緩急に体の軸が崩されずに広角にはじき返せる。穴がないですよね。近い将来に球界を代表するすごい打者になる可能性が十分にある」と高く評価する。
順調にステップアップしているが、目指す目標は高い。
「とにかく、トッププレーヤーになることを常に考えてやっているので、そこまでいけば、自然とチームの顔になっていくと思いますし、いずれは日本を背負って戦うような選手になりたい、という思いもあります。みんなそう思っていると思いますけど、自分もそういう向上心を持って常日ごろやっているので、そこを目指してもっともっとやっていかないといけないなと思います」
打線の軸になる日本人選手の台頭が渇望されている中、西川の成長がチームの命運を握っている。
写真=BBM