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【大学野球】関大野球部が「一心同体」と語る関西大學應援團の伝統とは

 

伝統校対決の見どころ


関西大學應援團の第104代団長・安野は野球応援のこだわりを語った[写真=BBM]


▽第75回全日本大学野球選手権記念大会
6月13日(準決勝)
関大4x-3国学院大

 関大が国学院大との準決勝でサヨナラ勝ちし、35年ぶりの決勝進出を決めた。54年ぶりとなる大学日本一をかけた決勝は、前回(1972年)と同じ慶大が相手だ。当時は右腕エース・山口高志(現・関大アドバイザリースタッフ)が1対0の完封で16年ぶり2度目の頂点に立っている。

 1915年創部の関大と1888年創部の慶大。東西の伝統校対決の見どころは、応援合戦である。慶大と神宮で顔を合わせるのは、2019年の明治神宮大会決勝以来(慶大が8対0で優勝)。24年1月から母校を指揮する小田洋一監督(当時コーチ)は7年前の記憶が鮮明だ。

「慶應さんとの決勝戦を、神宮球場でできるというのは、夢のような話です。選手とスタンドが一体となって、とにかく全力で戦うだけです。慶應さんは憧れのチームの一つですので、この舞台で対戦できるのは、うれしく思います。胸を借りて、ぶち当たりたいと思います」

学生野球の神髄


應援團と野球部員が一体となっての大応援。関大の伝統である[写真=矢野寿明]


 そして、応援について触れている。

「あの時は大差で負けたんですけども、印象に残っているのは、これぞ学生野球の神髄というような、両校のスタンドの応援が本当に素晴らしかったんです。應援團が中心になった応援と、スタンド、グランド内の選手が一体となって、試合後のエール交換まで素晴らしい光景でした。それがまた再現できるということで、本当に楽しみです」

決勝は「総合関関戦」の最終日


国学院大との準決勝では8人のリーダー部のほかチアリーディング部10人、吹奏楽部20人が大声援を送った。後列左の桜田副団長は翌日の総合関関戦に備え、準決勝後に帰阪した[写真=BBM]


 準決勝当日(6月13日)、関大千里山キャンパスでは「総合関関戦」が行われていた。関西大学体育会と関西学院大学体育会が、良きライバルとして対戦し、各競技で親睦を深める伝統の定期戦である。

 1978年に始まり、今年で49回目。全日本大学選手権にはこの日、リーダー部からは17人のうち8人が参加。このほか、上京したのはチアリーダー部10人、吹奏楽部20人と、大阪と東京で分かれて活動を展開していた。14日は「総合関関戦」の最終日でメーンイベントの一つであるアメリカンフットボールが対戦するなど、クライマックスを迎える。チアリーダー部も関西大会を控え、慶大との決勝は限られたメンバーが参加する。

 副団長兼リーダー部長の桜田凌成(4回生・長田)は、準決勝を最後に帰阪することになった。

「アメフト応援の後は、閉会式も控えていますので、そこは外せないんです。私は今日の準決勝で、すべてを出し切りました。野球応援は団長以下に、すべてを託します。関大のスタイルは、校風でもある『質実剛健』。東京六大学には、ブランド力があります。関大にとって神宮球場は本拠地ではなく、慶應さんに比べれば、応援の数では劣るかもしれませんが、一人ひとりの声量で、圧倒してほしいと思います。應援團と野球部の一体感は、どこの大学さんにも負けません」

「一心同体」である理由


神宮の杜になびく関西大學應援團の團旗。旗手は原則的に2年生が務める [写真=BBM]


 第104代団長を務めるのは安野秀(4回生・高松西)。高校時代はバドミントン部に在籍し、世界史では野球部監督の松家卓弘氏(高松高-東大-横浜-日本ハム)の授業を受けた。10年間続けたバドミントンは高校で一区切り。大学では別のことに打ち込もうと考えていた矢先、新歓で應援團に魅了され入団を決めた。いよいよ、慶大との大一番。慶應義塾体育会應援指導部は1933年創部。関大のリーダー部は1922年創部と100年以上の歴史がある。

「(東京六大学の)早慶は日本一の応援部、慶援指導部だと思っています。水曜日には東京ドームでの2回戦(対北九州市立大)後、神宮球場で慶應さんの応援を見に来ましたが、ピンチの場面で選手たちを鼓舞するスタイルに、目を奪われました。私たちにとってみれば、神宮球場はアウエーであり正直、怖さがあります。ただ、私たち関西大學應援団も今年で104年目の伝統を、強みとしています。チャンスで流すオリジナル曲の『新コンバット』『カイザー』のほか、初めて足を運んでいただいた方にも『来て、良かった!』と思われるような応援を展開したいです。決勝ではこの春、一番の関大スタンドをつくりたいと思います」

 関大・小田監督は應援團と野球部は「一心同体」だと強調する。

「昨年は春秋とも(関西学生リーグで)Bクラス。應援團は一生懸命応援してくれましたが、期待に応えられず、申し訳ない気持ちでした。何とか、この春は良い思いをさせたい、と。東京に呼ぶことができて、うれしく思います」

 14日の決勝は14時プレーボールである。関大と慶大の応援席が2026年の大学球界の頂上決戦にふさわしい、最高潮のムードへと持っていく。

取材・文=岡本朋祐
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