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【世界少年野球推進財団】来夏に新潟・南魚沼市で第33回世界少年野球大会が開催

 

子どもたちの国際交流の場


WCBF・王貞治理事長のサインバットが南魚沼市・林茂男市長に授与され、記念撮影を行った。左から南魚沼市・小高直弘副市長、WCBF・王貞治理事長、南魚沼市・林茂男市長、ベースボール・マガジン社・池田哲雄代表取締役社長、南魚沼市・岡村秀康教育長[写真=BBM]


 世界少年野球推進財団(WCBF)の王貞治理事長(ソフトバンク球団会長)が7月8日、新潟・南魚沼市役所を表敬訪問。来夏に予定される「第33回世界少年野球大会」の開催を依頼した。

 大会趣旨はこうだ。WCBFは日本とアメリカのホームラン王である王貞治氏と故ハンク・アーロン氏の提唱により創設された。目的は二つ。「正しい野球の普及・発展」と「世界の子どもたちの友情と親善の輪を広げる」。1990年にロサンゼルスで第1回大会が開催されて以来、毎年夏、世界各地から子どもたちが参加し、野球を通じた国際交流事業を展開している。

 王理事長は冒頭の開催依頼あいさつでこう述べた。

「今日はわれわれがやっております世界少年野球大会の開催を、南魚沼市でぜひお願いしたいということで、参上いたしました。ベースボール・マガジン社の池田哲雄社長とのご縁で今回、大変素晴らしいお話をいただいたと思っております。約10日間、一緒に共同生活を送り、最終日には涙で別れるぐらい、子どもたちは白球を通じて、国際交流を深めていくんです。海外から来る子どもたちにとっては、すごくいい経験になると思うので、ぜひ開催させていただきたいと思ってお願いしました」

 王理事長は大自然に囲まれた南魚沼市の感想を語っている。

「緑が素晴らしいですし、空気が澄んでおり、心が晴れやかになります。私は東京生まれの東京育ちなのでよく分からないのですが、聞くところによると、雪がすごい、と。市役所までの道中、ポールを見かけましたが、あそこまで積もるんですね。あとは、南魚沼産のコシヒカリも有名だと聞いております。国際大学を持たれているこの南魚沼市で、この大会を開きたいという思いを、我々は大変心強く感じております。多くの留学生が集まり、国際的で、海外の人たちもたくさん来ているということで、今回の世界少年野球大会を通じても、地元の皆さんとも国際交流ができる。そういう場を作っていただければ、私どもとしてもうれしく思います」

王理事長の熱意に感銘


WCBF・王貞治理事長の表敬訪問に際して、南魚沼市役所には大勢の市民が集まり、歓迎ムード一色だった[写真=BBM]


 南魚沼市・林茂男市長からは歓迎のあいさつがあった。

「世界少年野球大会の開催地として、この南魚沼市をご指名いただきまして、光栄に思っております。先ほど王理事長からお話がありましたとおり、雪だけは自慢ができる豪雪地帯であります。2メートル半から3メートル、玄関の上まで来ます。以前はスキーばかりだったんですが、もちろん野球もやっております。私どもの市が所有する球場が『ベーマガスタジアム』(ベースボール・マガジン社が指定管理)という名前でありまして、素晴らしい環境が整ったことで、全国の強豪高校さんに来ていただいて、花咲徳栄さん、常総学院さんを招いての招待試合を開催し、早稲田大学野球部の夏季キャンプは今年で5年目であります。世界少年野球推進財団さんが掲げておられる『野球を通じた国際交流』と、子どもたちの健全育成、何よりも世界の子どもたちの未来もありますので、その理念にまずは深く共感いたします。私どもは当初、このような雪国の小さな町で、世界少年野球大会のような大規模な大会が受けられるのかという話が挙がりましたが、いま、世界に野球が広がっている子どもたちを含め、始めたばかりの子どもたちもいる中で、王理事長の熱意あるご説明に、心を動かされたところであります。私どもはぜひ、引き受けさせていただいて、来年の夏に向かって準備を始めたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします」

新潟の野球熱が高まることを期待


WCBF・王貞治理事長の表敬訪問に合わせて横断幕が用意され、南魚沼市が一体となった盛り上がりを見せている[写真=BBM]


 王理事長は来夏への展望を語った。

「新幹線を降りてから、こちらまで車で来る間、すごく景色が素晴らしく、子どもたちにも喜んでもらえるだろうと思っています。海外からも子どもたちが来ることによって、この南魚沼市にもいろいろな意味で、刺激になると思います。これがきっかけになって、新潟の野球熱がもっと高まって、参加した子どもたちが高校生になり、甲子園大会でも新潟県勢が活躍してくれるようになってくれることを願っています。南魚沼市の皆さんにとっても、我々にとっても大変素晴らしい大会に、盛り上げていきたいと思っています」

 改めて野球の魅力を語った。

「野球は野球、サッカーはサッカーで、それぞれのスポーツには特色があります。野球は攻守を分けてやり、必ず出ている選手はヒーローになるチャンスが巡ってくるわけです。一人だけの打席というのは絶対、回ってくる。そういうときに運と力を持っている人は、そこでヒーローになれるチャンスがあるわけです。もっと野球に触れる機会をたくさんつくれば、野球をやってくれる子どもが増えると思っているんです。そういった意味で、こういう大会を開催すれば、子どもさんたちに野球を知ってもらえて、興味を持った人は継続してやってくれるんじゃないかと思っています。ですから、今回、大変良いご縁をいただいたと思っているんです。もっと野球を楽しめるようなスペースをつくっていただいて、子どもたちに触れてもらう機会ができるように、今回はそのきっかけになれればいいと思っています」

 この日の表敬訪問を経て、来年7月末から8月上旬に第33回大会が「ベーマガスタジアム」などで開催されることが決まった。南魚沼市は「ベーマガスタジアム」のスコアボードのLED化や子ども用のスキージャンプ台の改修を進めるなど、スポーツ施設の環境整備を推進している。世界少年野球大会では、野球を通じた国際交流とともに、文化や歴史に触れることで、南魚沼市の魅力を多くの参加者が感じ、世界へと発信する機会として期待される。子どもたちの未来につながる、素晴らしい大会となるはずだ。

取材・文=岡本朋祐
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