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西武期待の長距離砲は必ず戻ってくる 仲三優太が一軍で学んだ財産

 

5月はファームで月間MVP


今季は一軍でプロ初本塁打も放ったが、本領を発揮し切れなかった


 西武の6年目・仲三優太が、一軍再昇格へ向けてファームで課題克服に取り組んでいる。

 今季は4月5日の楽天戦(ベルーナ)で緊急昇格し、いきなり「四番・指名打者」でスタメン出場したが、5打数無安打、3三振。それでも次戦7日のソフトバンク戦(みずほPayPay)では、大関友久のスライダーを右中間スタンドへ運ぶプロ初本塁打となる2ランを放ち、勝利に貢献した。

 しかし、一軍定着への壁は厚かった。右手有鈎骨骨折で離脱した昨季に続き、今季も昇格中は8試合で23打数2安打、打率.087、15三振。プロ初本塁打を放ちながらも結果を残せず、4月16日に出場選手登録を抹消された。

 悔しさを糧に、ファームでは本来の打撃を取り戻す。5月は21試合で打率.288、5本塁打、18打点をマークし、中地区の5月度「SMBC信託銀行ファーム月間MVP賞」を受賞した。

 仲三は「もう一度バッティングを見つめ直し、狙った球を確実に仕留めることを意識して取り組んできました。理想とするスイングができたことが結果につながったと思います。今後も自分の武器である長打力をアピールし、一軍昇格を目指して頑張りたいです」と手応えを口にする。

一軍で明確になった課題


 一方で、一軍で痛感した課題も明確になった。緩急を巧みに使う先発投手との対戦でタイミングを崩され、その感覚を引きずったまま、終盤に登板する速球派リリーフにも差し込まれてしまったという。

「緩急のあるピッチャーが来ると、どうしても体が前に出されてしまう。(一軍で対戦した)カーブピッチャーに前へ出されて、後半に出てくるストレートの速い投手に差されてしまう。それが修正できれば、後から出てくるピッチャーにも自分のスイングができると思います」

 二軍では一軍レベルの投手と対戦する機会は限られる。それでも、イメージを膨らませながら課題克服に取り組んでいる。

「イメージするしかない。打席で感じたことを自分の言葉でノートに書くようにしています。ファームで何度も対戦した投手は、自分の言葉で整理できるようにしています」

 毎日、野球ノートに打席で感じたことを書き留め、イメージを積み重ねる。昨年と今年、一軍で対戦して最も印象に残った投手については、「後ろのリリーフピッチャーですね。オリックスでいうとマチャドさん。ファームでは見たことがない。曲がり球が違う。やっぱり一流のピッチャーは球が強くて、動くので」と振り返った。

ファーム中地区トップの10本塁打


 現在、ファームでは中地区トップの10本塁打をマークしている。それでも結果だけを追い求めるのではなく、自らの打撃を崩さないことを第一に考えている。

「当てにいくのではなく、自分のポイントまでしっかりボールを呼び込んで振ることを意識しています」

 小関竜也ファーム監督も、一軍で高いレベルを経験したからこその難しさを理解している。

「自分もそういう経験がありますけど、いいピッチャーと対戦すると、本来できていたことまでできなくなることがあるんです。でも、その感覚は自分の頭の中や感覚として残る。まずはもともとできていた形を取り戻し、その上で一軍レベルに対応できるよう改善していけばいい。あとは打席の中でのイメージ作りだけで結果が変わることもある。打席の中でどうアプローチするか。そういうことを勉強していくことも大事です」

 一軍で突きつけられた課題から目を背けず、一つひとつ整理しながら向き合う仲三。ファームで積み重ねる実戦とイメージトレーニングが、再昇格への確かな土台となっている。

文=伊藤順一 写真=BBM
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