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他球団から「巨人で最も厄介な選手」 彗星のごとく現れた「近本光司2世」は

 

スピード感あふれるプレースタイル


巨人打線で欠かせない存在となった2年目の浦田


 疲労がたまっていたのかもしれない。巨人の浦田俊輔が7月14日のヤクルト戦(神宮)に、「二番・二塁」でスタメン出場。2安打1四球と3度出塁したが、8回の守備から途中交代した。その理由は「熱中症」。無理は絶対にしてはいけない。試合は代打・坂本勇人の3ランで同点に追いついたが、再び勝ち越されると反撃は及ばなかった。

 今年の巨人は二遊間を守る主力選手の状態が万全と言えない。両股関節の手術明けとなった吉川尚輝は約5カ月間のリハビリ期間を経て4月下旬に一軍復帰したが、36試合出場で打率.215、1本塁打、5打点と打撃の状態が上がらず、6月15日に登録抹消された。遊撃の泉口友汰は4月21日に長野で行った試合前の練習で顔面に打球が直撃するアクシデントに見舞われ、脳振とう、顔面打撲、口腔内裂創と病院で診断されて負傷離脱。2週間後に一軍に戻ってきたが、67試合出場で打率.226、4本塁打、21打点と好不調の波が激しく本来の輝きを取り戻せていない。

 その中で、台頭したのがプロ2年目の浦田だった。スピード感あふれるプレースタイルでユニフォームを泥だらけにする姿は新鮮に映る。俊足を生かして守備範囲が広く、二塁、三塁、遊撃を守る。打撃でも身長171センチと小柄だがパンチ力がある。月間成績を見ると、3・4月は打率.200だったが、5月は打率.300、6月は打率.311、7月は打率.350と好調をキープ。リーグ5位の打率.277まで上昇している。他球団のスコアラーは「今の巨人打線で最も厄介な存在ですね。試合を重ねるたびに直球、変化球への対応力が上がっている。当てにいくのではなくきっちり振り抜いてくるので、甘く入ったら二塁打、三塁打もある。阪神近本光司と重なりますね」と警戒を強める。

リーグ2位の盗塁数


 浦田は2つのタイトルを狙える位置につけている。22盗塁はリーグ2位。7月10日からのDeNA3連戦で計4盗塁を決めるなど、盗塁成功率は84.6%と高い。今後は相手バッテリーのマークが一層厳しくなることが予想されるが、出塁するだけで相手に重圧を掛けられる。現役時代に「足のスペシャリスト」として代走で日本記録の132盗塁を樹立した鈴木尚広(現巨人二軍外野守備兼走塁コーチ)は、週刊ベースボールの取材で以下のように語っていた。

「僕が一塁にいると、相手バッテリーはまず盗塁を警戒します。もちろん、僕もその気で全球に対応しますが、相手は打席にいるバッターも無視することはできません。とはいえ走られたくなければ、一般的に、初球、2球目と球速のあるボールが配球の中心になるわけです。僕が一塁にいることで、バッターにとっては的が絞りやすくなる。『3球目までは外角の真っすぐを積極的に打ちに行こう』と思い切りも出るでしょう。その結果、ヒットとなり、チャンスが拡大したり、僕が一塁からホームを陥れることができれば、こんなに最高なことはありませんね。塁上にいて、すべて盗塁することが、僕にとって絶対ではないわけです。無闇やたらに走るのがいいのか。僕の中にその走塁観はありません。ファンの皆さんにはもちろん、盗塁を期待していただきたいと思いますが、最優先されるのはチームの勝利です」

 浦田も塁に出れば、作戦の選択肢が増えて得点の確率が高まる。チャンスメーカーとしての役割は重要だ。

新人王のチャンスも


 新人王の資格も持っている。チームメートのドラフト1位左腕・竹丸和幸が開幕から先発ローテーションを守り6勝をマークして最有力候補だが、チャンスはある。2024年に当時プロ2年目の船迫大雅が51試合登板で4勝0敗22ホールド、防御率2.37の好成績で新人王を受賞し、「28歳で(球団史上最年長の)新人王というのは、周りの人はどう思うか分からないけど、結果として示すことができてよかった。獲れて素直にうれしい」と喜びを口にしていた。

 タイトルをつかむことは大きな自信につながる。攻守で不可欠な存在になっている浦田は夏場もグラウンドを駆け抜ける。

写真=BBM
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