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難病を乗り越え育成からはい上がった右腕 西武・森脇亮介が待ち望む「本当の復帰戦」

 

1087日ぶりに帰ってきた背番号28


7月3日のオリックス戦で支配下復帰後、初の一軍登板を果たした森脇


 西武の33歳右腕・森脇亮介が、2023年7月1日のソフトバンク戦以来、約3年ぶりとなる本拠地・ベルーナドームでの一軍登板を心待ちにしている。

 今月3日のオリックス戦(ほっと神戸)で、投手生命を脅かした「右上腕動脈閉塞(へいそく)症」を乗り越え、1087日ぶりの一軍のマウンドへ帰還した。ここまで4試合(3回1/3)に中継ぎ登板し2安打無失点、防御率0.00。復帰後も安定した投球を続け、まだ失点を許していない。

 その森脇が待ち望んでいるのが、背番号28を背負って再びベルーナドームのマウンドに立つ、本当の意味での「復帰登板」だ。

 実際には、2023年8月に受けた「上腕動脈パッチ形成術」から約1年後の2024年7月3日、イースタン・リーグの日本ハム戦で本拠地での実戦復帰は果たしている。そして、そのマウンドは想像以上に特別なものだったという。

「2年前ですかね。ベルーナドームで投げて全然ストライクが入らないときがあったんですけど。そのときはブルペンでは普通だったんですけど、あのファンの皆さんの声というか、歓声というのを聞いて、こんなに応援してくれている人がいるんだというか。マウンドの上で感極まるじゃないですけど、込み上げて来るものがありました。(体が)フワフワしちゃって、自分じゃないような感じでした。本当にいろんな人が応援してくれているんだなっていうことを改めて思いました」

 ファームでの復帰戦ですら胸が熱くなった。その思いは、1087日ぶりの一軍復帰登板でも変わらなかった。

「今回まだベルーナでは投げていないんですけど、最初の『ほっともっと』でもレフトスタンドからすごい歓声が聞こえてきて、舞い上がっている場合じゃないような場面だったんで、こうグッと(思いを)噛みしめていきましたけど、本当にいろんな思いはあります」

「頑張っている姿」を届けたい


 支配下復帰後初の本拠地カードとなったロッテ戦ではまだ登板機会は訪れていない。それでも、背番号28で再びベルーナドームのマウンドへ上がる日への思いは募る。

「ゼロに抑えられれば、それに越したことはないんですけど、相手もいることですし、投げてみないとどうなるかは分からない。でも、必死こいてやっているなというか、今までいろいろあったんですけど、また頑張っているんだみたいな姿をまずは見せられたらいいですね」

 森脇は入団1年目の2019年から一軍で頭角を現し、2020年から2022年までは3年連続で43試合以上に登板。勝ちパターンの一角としてブルペンを支え続けた。

 しかし、2023年7月12日のソフトバンク戦(北九州)の登板後に右腕の異常を訴え、その後「右上腕動脈閉塞症」と診断。同年8月に手術を受け、2024年からは育成契約となった。長いリハビリとファームでの実戦を積み重ね、今年6月30日に再び支配下契約を勝ち取り、一軍の舞台へ戻ってきた。

 ベルーナドームには、苦しいリハビリの日々を支えてくれたファンがいる。だからこそ、約3年ぶりの本拠地登板は、森脇にとって単なる一軍復帰ではない。多くの人々の声援に支えられて歩んできた3年間の集大成であり、新たなスタートを告げる1球となる。

文=伊藤順一 写真=BBM
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