ペナントレースの前半戦は残り10日となった。パ・リーグは
ソフトバンクが首位を快走し、
西武、
日本ハムが追いかける展開となっている。
オリックス、
ロッテは逆転でのV奪回に向けて大型連勝できるか。今回は前半戦の「チーム内MVP」を選出した。後半戦も彼らの活躍がチームの命運を握っている。
ソフトバンク・栗原陵矢
※今季84試合出場 打率.262、27本塁打、65打点
昨年はチームがリーグ優勝、日本一を飾ったが、
栗原陵矢は右脇腹痛など度重なる故障に苦しみ、80試合出場で打率.267、8本塁打、40打点。9、10月に調子を上げて月間MVPを受賞したが、シーズン全体で見ると不完全燃焼に終わった。選手会長に就任した今年は春季キャンプで5年ぶりの捕手に挑戦したが、シーズンに入ると好調の打撃に専念するために本職の三塁が
メインに。5月に11本塁打と量産体制に入り、早くも自己最多の27本塁打をマークしている。40本塁打と自身初の打撃タイトルが見えてきた。
西武・滝澤夏央
※今季81試合出場 打率.301、1本塁打、20打点、10盗塁
2023年から3年連続Bクラスと悔しいシーズンが続いていた西武だが、今年は首位争いの快進撃を繰り広げている。その象徴的な存在が
滝澤夏央だ。俊足を生かした広い守備範囲に加え、確実性が上がったことにより、二遊間の守備で再
三好守を連発。課題の打撃でも打率が3割台に上昇している。左投手との対戦で打率.316と昨年の打率.216から大幅に改善され、リーグ2位の出塁率.395とチャンスメーカーとして稼働。開幕から九番を打っていたが、5月中旬以降は二番に座っている。自身初のタイトルとなる首位打者をつかみ取れるか。
日本ハム・レイエス
※今季85試合出場 打率.324、20本塁打、49打点
現在の日本球界で「最強の助っ人野手」に異論はないだろう。昨年は32本塁打、90打点で2冠王に輝いたが、来日3年目の今年も不調の時期が短く、コンスタントに快音を連発している。6月は打率.400、10本塁打、18打点の大活躍で月間MVPを受賞。ソフトバンクに対戦成績で2勝12敗と大きく負け越しているが、
フランミル・レイエスは打率.315、3本塁打、6打点と好成績を残している。過去2年間は気温の上昇と共に、調子を上げていた。打倒・ソフトバンクに向けて活躍が不可欠だ。
オリックス・エスピノーザ
※今季14試合登板 8勝3敗、防御率2.40
先発の柱として計算していた
宮城大弥、
山下舜平大がトミー・ジョン手術を受けて長期離脱している中、
九里亜蓮とともに奮闘しているのが、来日3年目の
アンダーソン・エスピノーザだ。ツーシーム、
ナックルカーブ、スライダー、カットボール、チェンジアップと多彩な変化球を操り、ゴロを打たせてアウトを積み重ねる。開幕から無傷の4連勝で防御率0.62と抜群の安定感で、5月以降も6回を投げ切れなかった登板が1試合のみと安定している。日本語も流暢でファンに愛されている。
ロッテ・横山陸人
※今季34試合登板 0勝1敗24セーブ6ホールド、防御率1.35
セットアッパーとして活躍し、昨年のシーズン途中に守護神に。12セーブを挙げたが、今年は早くも2倍のセーブ数を積み上げている。右のサイドハンドから150キロ前後の浮き上がる軌道の直球を武器に、シンカー、スライダーとのコンビネーションで打ち取る。三振奪取率が高いわけではないが、打者のタイミングを外す投球技術が光る。大きな故障がなくタフであることも強みだ。24歳とまだまだ若い。背中を追いかけてきた
益田直也のような絶対的守護神を目指す。
楽天・村林一輝
※今季82試合出場 打率.279、4本塁打、37打点、1盗塁
最下位に低迷する苦しいチーム状況だが、シーズン途中に就任した
吉井理人の下で借金完済を目指す。攻守の要として替えが利かない存在が、
村林一輝だ。今年は開幕前に
宗山塁が故障で離脱したため遊撃を守り、宗山塁が復帰した7月上旬以降は二塁へ。昨年は三塁でゴールデングラブ賞を受賞したが、二遊間でも卓越した守備能力を発揮している。打撃では得点圏打率.385と勝負強さが光り、5番で起用されることが多い。もっと評価されていい選手だ。
写真=BBM