剛速球に加え制球力が強み

現在はDeNAの守護神として勝ち試合を締める役割を担っている[写真=BBM]
安定感が際立っている。DeNAの
ショーン・レイノルズが、来日1年目でシーズン途中から守護神を務めている。
8月2日の
巨人戦(東京ドーム)で1点リードの9回に登板。先頭打者の
笹原操希を141キロのカットボールで二ゴロに仕留めると、
佐々木俊輔を157キロの直球で3球勝負して見逃し三振に。最後の打者・
石塚裕惺に対しては3球目、4球目で直球が今季自己最速の160キロを計測。空振り三振に仕留めて今季5セーブ目を挙げた。
身長203センチの長身から投げ下ろす150キロ台後半の直球、140キロ前後のカットボールを投球の軸にして決め球でスプリットも使う。今季はチーム最多の40試合登板で2勝0敗5セーブ25ホールド、防御率1.29をマーク。春先からセットアッパーとして稼働してきたが、通算250セーブまであと4に迫っている
山崎康晃が調子を落として救援失敗が続き、7月3日にファーム降格になって以降は抑えに配置転換された。
持ち場は変わっても、安定感は変わらない。42回で61奪三振、奪三振率は13.07と驚異の数字を叩き出しているが、他球団のスコアラーは「
レイノルズの強みは制球力です。恵まれた肉体からあれだけ速い球を投げる投手は制球がバラつくケースが少なくないですが、変化球を含めてストライクを取る確率が高い。連打がなかなか出ない中で、四球から崩れる心配がないと攻略は難しい」と違う見方で評価する。
誰よりも熱いチームを思う気持ち
監督選抜で初出場した球宴では、本職の投球以外で出場選手たちを驚かせた。第2戦が開催された富山で試合間にフリー打撃に参加すると、右翼場外に消える特大弾、バックスクリーンに叩き込むなど8本のサク越え。夢の舞台では7回から登板すると、「秘密の武器」と予告していた
ナックルを投じてわかせた。
「アメリカのオールスターは1試合。それに対して日本では2試合あるので、その部分を楽しみたい。ファンの皆さまが興奮してくださるような数字をスピードガンに出したい」と宣言していたが、全パの五番で出場した
フランミル・レイエスに7球すべて直球勝負で最後は156キロで空振り三振にねじ伏せるなど、三者凡退に抑えた。
チームを思う気持ちは誰よりも熱い。4勝15敗と大きく負け越した6月を終えると、ナインの前で「難しい状況になって硬くなってしまうところだけど楽しもう。残り3カ月(のペナントレース)で自分たちがどうあるかは自分たちが決められる」と呼びかけた。7月以降は14勝9敗と立て直し、3位・
ヤクルトに2ゲーム差。まだ借金10を抱えているが、逆転でのCS進出が見えてきた。
メジャーで活躍する元助っ人

昨年までDeNAに所属し、今年はホワイトソックスで活躍しているケイ[写真=Getty Images]
早くも気になるのは来年の去就だ。メジャーのスカウトがバックネット裏から日本人選手の動向をチェックしているが、近年はNPBで力をつけてメジャーで活躍する助っ人たちが目立つ。昨年まで巨人でプレーしていた
フォスター・グリフィン(ナショナルズ)は22試合登板で12勝3敗、防御率3.06と先発ローテーションの中心で大活躍している。
元DeNAのアンソニー・ケイ(ホワイトソックス)は23試合登板で8勝5敗、防御率4.01とア・リーグ中地区の首位を走るチームの立役者に。元ヤクルトの
ピーター・ランバートは昨オフにアストロズとマイナー契約を結ぶと、4月にメジャー昇格して19試合登板で8勝5敗、防御率3.06と期待以上のパフォーマンスを見せている。
日本ハム、
ソフトバンクでプレーした
ニック・マルティネスは2022年以降にメジャーに復帰すると、先発と中継ぎでコンスタントに活躍。レイズに移籍した今年は全21試合に先発登板して10勝3敗、防御率2.77とエース級の活躍を見せている。
レイノルズはパドレス時代の24年にメジャーデビューし、MLB通算30試合に登板。昨オフにDeNAと契約を結んだが、28歳とここから脂が乗り切る時期に入る。米国の球団が獲得に動く可能性があるほか、救援陣を強化したい国内他球団にとっても魅力的な投手だ。日米で争奪戦に発展する可能性がある。
評価を高めている右腕の挑戦は続く。チームに勝利をもたらすため、9回のマウンドで試合を締めくくる。
写真=BBM