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【学童野球】横浜金沢V・ルークスが掲げる「プレイヤーズ・センタード」の本質とは

 

唯一無二の運営スタイル


成長を見守る保護者も主役の一人だ。写真はイメージ[写真=BBM]


 2017年に発足した学童野球チーム(小学生対象)の横浜金沢V・ルークスには、ブレずにきた活動コンセプトがある。「プレイヤーズ・センタード」だ。ルークスが目指すチームづくりにおいて、白球を追う子どもたちの周りには、たくさんの人(保護者、指導者、地域、年上同級生・年下、連盟、相手チーム)が携わっている。運営サイドがチーム方針を決定し、行動を計画し、実行に移す段階で「子どもたちを真ん中」にして考えれば、皆が納得できる方向性が見つかるというものだ。主役は子どもたちだけではない。成長を見守る保護者も、主役の一人なのである。

 チーム名の由来はVoyage(ヴォヤージュ=航海)Lux(ルークス=光)。子どもたちの人生に、一筋の光を差すことが出来たなら、との思いが込められている。

 この10年で築き上げてきた、唯一無二の運営スタイル。チーム指針が明確であり「ベストコーチングアワード2021」で、最優秀チームの受賞実績がある。全国の小・中学生の野球チーム(学童野球、ポニー、ボーイズ、リトル・シニア、中学校部活、ヤング、女子野球等)から、メディカルとコンプライアンスの双方より指導にあたるチーム・指導者が「ベストコーチングアワード」として表彰される名誉ある賞だ。なぜ、横浜金沢V・ルークスは評価を受けたのか。

親子の最高の絆


目指すゴールは「6年生最後の試合が終了した瞬間、選手や保護者が共感するチームにする」である。写真はイメージ[写真=BBM]


 基本精神は「少年野球は、親子の物語」である。同チームのホームページにはこうある。

「主役は子であり親である。子どもの頑張る姿を見ることによって親は生活に張りを持ち、子どもはそんな親を見て更に向上心を持つ。指導者とは選手の技術向上が基本だが、それぞれの親子が描き上げる物語のお手伝いをする役目も担っている。また指導者は、少年野球は教育の現場だという側面を忘れてはならない。親子の物語が完成した時、最高の絆が出来ている」

 練習は土、日曜日、祝日の午前、もしくは午後の半日が原則。午前に練習し、午後に試合を組むケースもある。家族との時間を大切にするため、月に一度は強制的に休日を作り「ファミリーデー」を設定する。自由に参加、欠席を決められ、野球以外のスポーツクラブ、各種教室等のかけ持ちも自由だ。1学年の定員は7人。限られた時間、スペース、指導者数で「ハッピータイム」を過ごすための適正人数だという。

 また、勝利至上主義ではないため、ゲームには全員が出場し、全員で勝利を目指す上で、チームを編成する2学年14人が理想的な人数だという。指導者の目が全員に行き届くことで、安全面、技術面においても成長の可能性を後押し。保護者のお茶出しなどの強制的な当番はなく、あくまでも子どもたちを応援する立場である。

 社会適応力を向上させるため、金沢区内の活動は各自で現地集合・解散とし、遠征時にチームとしての「車出し」はしない。遠征時も所定場所に集合し、公共交通機関で目的地へ移動するという取り決めがある。交通マナーを身につけるのもそうだが、社会性とシビックプライド(郷土愛)を育む意味もある。中学生になれば使用頻度も増え、その下準備の目的もある。また、熱中症予防、障害予防にも目を向け、次のステージ、中学校へ向かう上で貴重な勉強の場となっている。

 目指すゴールは「6年生最後の試合が終了した瞬間、選手や保護者が共感するチームにする」。最高の仲間、指導者と出会い、白球を通じて親子の結びつきを強める。

「チーム全員が試合に参加し、チーム全員で勝ちに行く」というチームづくりを目指すことで、チームワークの重要性を理解し、他人を思いやれる健全な精神を育める。いつも子どもたちが真ん中にいる――。子どもたちを軸に保護者、指導者も一緒にレベルアップ。横浜金沢V・ルークスは今後も指導現場で「プレイヤーズ・センタード」を進化させていく。
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