9月21日に開幕

29歳の主将・逢澤[左]と嘉陽[右]はトヨタ自動車のチームメートでもある。侍ジャパンをけん引していく[写真=BBM]
第20回アジア競技大会(岡崎市・豊橋市)に出場する日本は、侍ジャパン社会人代表でチームを編成している。1994年の
広島大会以来、32年ぶりの日本開催で、32年ぶりの金メダルを目指す。日の丸を背負うメンバー24人は9月15日から、神奈川県内で直前合宿をスタート。17、18日にはオープン戦が組まれ、21日の開幕に備えている。
日本はグループAでオープニングラウンドでは中国、パレスチナ、フィリピンと対戦する。グループB(台湾、韓国、香港、タイ)を含めた上位2チームが進出するスー
パーラウンド2試合の結果を受けて、最終日には3位決定戦と決勝が行われる。大会本番を前に侍ジャパン社会人代表の主将で左の強打者・
逢澤崚介(明大)と、30歳のベテラン右腕・
嘉陽宗一郎(亜大)に金メダル獲得への抱負を聞いた。2人はトヨタ自動車に所属するチームメートでもある。
前回大会からのリベンジ

30歳の嘉陽はブルペンで順調な調整を進めている[写真=BBM]
――嘉陽投手は中国で開催された前回大会(銅メダル)にも出場しています。
嘉陽 予選ラウンドで中国に負けて、決勝進出をかけた韓国戦(スーパーラウンド)で僕は先発して負けているので、決勝の舞台に上がれなかったという悔しさと、メダルは取れましたけど、日本らしい野球ができなかったというところでは、今回は日本開催でもありますので、かける思いは強いかなと思います。
――アジア競技大会での悔しさはアジア競技大会でしか晴らせない。そんな思いですか。
嘉陽 本当にその言葉どおりかなと思います。
――2023年の前回大会で、ともに日の丸を背負った「ミスター・社会人」の
佐竹功年さん(トヨタ自動車野球部副部長)からは、何か言葉はありましたか。
嘉陽 佐竹さんはアジア競技大会の競技委員として関わるので、佐竹さんの思いも胸に、優勝を目指して頑張りたいなと思います。
――逢澤主将は、優勝した昨年のアジア選手権に続く大役です。今春の段階から侍ジャパン社会人代表・川口朋保監督からキャプテンの打診があったそうですね。川口監督は明大の先輩でもあり、その言葉を重く受け止めたのではないでしょうか。
逢澤 アジア競技大会がトヨタ自動車の地元である愛知で開催することが決まったときから、主力として出場したいという思いがあったので、そこにキャプテンとしてチームを引っ張らせていただくというのは、ありがたいことです。川口さんの熱い思いを、いろいろと聞かせていただきました。このアジア競技大会、愛知で監督を胴上げしたいという思いが一番強いです。
――川口監督は「大人の本気。社会人の魅力を発信したい」と言われていました。
逢澤 一球にかける思い、最後まで何があってもあきらめない、気を抜かないというところが社会人野球の素晴らしさだと思うので、そういったところを勝って証明することが、我々の使命だと思います。金メダルを取って、日本の社会人野球は素晴らしいぞというところを、本当にアジアの皆さんにお見せできればなと思います。
嘉陽 僕自身は社会人野球の良さはもちろんのこと、レベルの高さというものを勝って証明したいなというところはあるので、本当に結果にこだわって臨みたいなと思います。
――具体的には、どういったピッチングを見せていきたいですか。
嘉陽 韓国、台湾、中国はプロ野球選手で臨んでくるところで、僕たちはアマチュア野球と言われる社会人野球で挑むんですけど、そこでプロのチームに勝ち切る上で野手、投手関係なく、個の力でも勝たないといけない。そこを目指して頑張っていきたいと思います。
32年ぶりの金メダルへ
――嘉陽投手の存在とは?
逢澤 トヨタのときも変わらないですけど、日の丸を背負っても「後ろには嘉陽さんがいるから大丈夫」と思って、若手の選手には伸び伸びやってもらいたいです。皆のケツを拭ける素晴らしいピッチャーだと思うので、最後は嘉陽さんが締めるという、それだけの投手だと思うので、チーム全体からの信頼は厚いです。
――守護神の役割でしょうか。
嘉陽 そうですね。先発はたぶんないと思うので、川口さんからも後半を準備しておくように、とは言われています。
――逢澤主将の存在感はいかがですか。
嘉陽 これだけ各チームのいい選手が集まる状況で、キャプテンが一番、この短期決戦では大事かなと思います。自チームでは2024年8月から主将で、だいぶ板についてきたかと思います。この代表チームも、まだ集合してから短い時間ですけど、逢澤を中心にすごく良い雰囲気でまとまっている感じはするので、どんどん良い戦う集団になっていくかなと思います。
――前回のアジア競技大会の主将は
北村祥治選手(亜大)でした。逢澤選手はトヨタ自動車の主将も北村選手から引き継いだわけですが、その働きぶりはいかがですか。
嘉陽 120点です!
逢澤 ありがとうございます(苦笑)。北村さんには、特別なリーダーシップがありました。北村さんのマネはできないので、自分のスタイルでチームをまとめていけたらと思います。
――最後に32年ぶりの金メダルへの意気込みを、よろしくお願いいたします。
嘉陽 投手、野手がしっかり力を出し切った中で金メダルを取りたいと思います。まずは初戦の中国戦に向けて、万全の調整をしていきたいなと思います。
逢澤 この大会で勝って、日本のレベルの高さを見せられれば、10月末からの社会人日本選手権を含め、社会人野球に注目していただき、お客さんが増えるところにもつながると思うんです。勝つことにこだわって、日本の素晴らしさを伝えたいなと思います。
取材・文=岡本朋祐