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【首都大学野球】リーグ戦初優勝を狙う武蔵大の三番・羽村伊夏が「凡事徹底」を徹底する理由

 

鮮やかな逆転劇


武蔵大・羽村は4年秋に有終の美を飾るために、全力プレーを続ける[写真=BBM]


9月19日
武蔵大7-4筑波大(1勝1敗)

 首都大学秋季リーグ戦第3週1日目。武蔵大が筑波大から7対4で逆転勝利を挙げ、対戦成績を1勝1敗とした。

 先制したのは筑波大だった。初回、一死二塁から三番・松永陽登(4年・日大三島)の中堅への適時打で1点。2回には一番・宮澤圭汰(4年・花巻東)の中犠飛、三番・松永の右前適時打で2点を追加した。

 しかし3回、武蔵大が反撃に出る。「上位に頼もしい4年生がいるのでつなごうと思いました」と話す九番・小日向魁源(2年・東海大甲府)が右前打で出塁。一番・種田太一(4年・川越東)の右前打と二番・三浦麟(4年・関東第一)の犠打で一死二、三塁とすると、三番・羽村伊夏(4年・創価)の右翼線を破る2点適時二塁打で1点差に迫る。

 さらに4回、小日向の右前適時打で追いつくと、三番・羽村から勝ち越しの2点適時三塁打が飛び出し、5対3とリードを広げた。直後の5回表に1点を失ったが、8回に三番・羽村、四番・丹羽心吾(2年・帝京)の連続適時打で2点を追加し、突き放した。

 投げては二番手の廣田直士(4年・日立第一)が3回、4回を無失点。5回に1点を失ったものの、「どうしても落とせない試合だったので、信頼できるピッチャーを早めにつぎ込みました」(山口亮監督)と、6回に弓達翼(4年・館林)、8回に大竹悠太(2年・西武台)を投入し、その二人が無失点に抑えてリードを守り抜いた。

「凡事徹底」を最後まで


 勝利の立役者は、3安打5打点と大当たりの三番・羽村。3回に1点差に迫る2点適時二塁打、4回に勝ち越しの2点適時三塁打、8回にはダメ押しの適時打を放ち、「いい場面で打てたので良かったです」と淡々と振り返った。

 今春のリーグ戦ではリーグ6位の打率.311、2本塁打、4打点で初のベストナインを受賞。躍進の原動力となったのは、昨秋のリーグ戦で味わった悔しさだ。打撃面、守備面で、それぞれ思うようにいかなかったプレーがあったという。

 打撃では、第1週の日体大1回戦でドラフト候補右腕・馬場拓海(4年・福岡大大濠)から三振を喫したこと。「今まで見たことのない速さだった。あの球をイメージしながらバッティング練習をしてきました」。

 守備では、最終の筑波大戦で1点リードの8回裏二死二塁の場面で遊撃へのイージーゴロをミスしたこと。このプレーで相手に同点を許し、11回タイブレークの末に4対5で敗れた。「(それからは)練習では丁寧に捕りに行くことを心掛けて、常に二死三塁を意識して守備の練習をしてきました」。

 武蔵大・山口亮監督は言う。「なかなかスタメンの座を勝ち取れなかったですけど、もともとポテンシャルの高い選手。だから、あえて彼には厳しい言葉を掛けてきました。守備も向上したし、打撃も向上した。そして、チームの中心選手になってくれている。昨秋のリーグ戦が終わってからの彼の取り組みは、すごく評価できると思います」。

 春のベストナインはあくまでも通過点。「賞を獲れたことはうれしかったけど、日体大に負けて優勝できなかったので、悔しい気持ちのほうが大きいです。武蔵大はまだ優勝したことがないので、優勝して、横浜市長杯で勝って全国に行って、最後は神宮球場で終わりたい。守備からリズムつくって攻撃につなげられるように、そして、チャンスで打てるようになりたいです」。

 今年のチームスローガン「凡事徹底」は、野球を始めたころから大切にしてきた言葉でもある。やることをやれば結果はついてくる。大学最後のシーズンを最後まで駆け抜ける。

取材・文=三橋祐子
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