気迫を前面にプレー

筑波大・田代は東海大2回戦で勝ち点奪取に貢献した[写真=BBM]
9月27日
筑波大8-7東海大(筑波大2勝)
首都大学秋季リーグ戦・第4週2日目。4勝1敗、勝ち点2でトップの東海大と、日程の消化にバラつきがあるため勝ち点1ではあるが、ここまでは東海大と同じ4勝1敗で2位の筑波大。前日の1回戦は延長11回タイブレークの末に筑波大が8対7で逆転サヨナラ勝ちを収め、2回戦も2試合連続で延長までもつれたが、10回表に長谷川颯(1年・京都国際高)のタイムリーで1点を挙げた筑波大が8対7と連勝で勝ち点2。東海大の勝率を上回り、筑波大が首位に立った。
この試合で2安打1打点と活躍したのが筑波大・
田代旭(4年・花巻東高)だ。
2回表は一死一塁の場面でライト前ヒットを放って一、三塁とチャンスを拡大し、先制点を含む4得点へチームを導くと、3回表には一死一、二塁の場面でセンター左へタイムリーヒットを放った。
「今季はなかなか結果が出ず、これまでだったらズルズルといってしまうところだったのですが『他にも良いバッターがそろっているのだから』と思って、気楽に打席に立ちました。タイムリーは打った瞬間、ヒットになると分かったのでうれしかったです」
この夏はバッティング練習に力を入れてきた。
「正直、高校時代はもっと簡単にヒットが打てたのですが、大学に入ってレベルが上がり、これまでの3年半は悩み続けてきました。この夏は『狙った球は絶対に仕留めること』をテーマにしたのですが、これまで腕でバットを操作していたところを、腕の力を抜いて脱力し、バットを走らせるようにしたことでヒットが出るようになり、オープン戦ではホームランを打つこともできました」
この秋の成績に納得はできていないが「良い当たりは出ているので、数字が残っていないから調子が悪いと思うのではなく、『ボールを捉えられているんだ』と前向きに考えて、打率などは気にせずにやっていきたい」と話している。
捕手としてはケガ人が多い投手陣を引っ張り、6人の投手をリードした。
「練習から、いろんな投手のボールを受けるように心がけています。リードはピッチャーの長所と、相手打者の特徴を頭に入れ、投手のベストピッチを引き出せるようにしています」
8回裏の二死一、二塁のピンチではエースの小林理瑛(3年・相模原高)をリードして空振り三振。マスクが落ちるほどの大きなガッツポーズを見せた。
「思い切って真っすぐで勝負したのですが、三振が取れてよかった。ガッツポーズは、気持ちでプレーするタイプなので、思わず出てしまいました」。試合にも勝利し、これで勝ち点を2に積み上げて、リーグ首位に立った。
「とにかくチームが勝つためのワンピースになれるように、熱い気持ちで戦っていきたい」と意欲を燃やしている。
持ち味は「打てるキャッチャー」
9月6日には、プロ志望届を提出した。
「ずっとプロの世界でやりたいと思っていました。大学では結果が出なくて、プロ志望届を提出するには恥ずかしい成績なんですが、あと半年間、自分を信じてやりきるつもりです。社会人から誘っていただいたところもあるのですが、大学からプロへ行く以外の選択肢が考えられず、プロへ行けないのだったら一般企業で働くぐらいの覚悟を決めて、自分にプレッシャーをかけています」
持ち味は「打てるキャッチャー」だ。
「元々、長打力がありますし、ミート力もあるのが自分の武器だと思っているのでアピールしていきたい。守備では肩に自信があって、今季も半分くらいは盗塁を刺していますし、二塁送球タイムは最速で1.82秒です」
同じ首都リーグを戦うライバルのキャッチャーからも刺激を受けている。
「東海大の中森昂(2年・敦賀気比高)は下半身が使えているのでスローイングとフットワークが良く、バント処理も早い。日体大の田川一心(3年・長崎・海星高)はキャッチングが良く、下から捕球ができていてミットが落ちないので参考にしています」
花巻東高時代、1学年下には
佐々木麟太郎(マーリンズ)がいた。
「今年の年始に会う機会があって『一緒に頑張りましょう』と言われました。その言葉に応えられるように頑張ります」
ドラフト会議は10月22日。それまで力の限りを尽くして、必死のプレーを続ける。
取材・文=大平明