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【首都大学野球】V奪還を目指す東海大の攻守のキーマン

 

先輩の動きから学び


東海大・渡嘉敷は勝ち点奪取に貢献した[写真=BBM]


10月4日
東海大9-6武蔵大(東海大2勝)

 首都大学秋季リーグ戦、第5週2日目。勝ち点2で2位につける東海大は前日、武蔵大1回戦で先勝し、迎えた2回戦は9対6で逆転勝利した。連勝で勝ち点奪取に貢献したのは4安打3打点を記録した渡嘉敷篤弘(2年・東海大熊本星翔高)である。

 沖縄県出身。東海大熊本星翔高では、2年夏の甲子園出場。浜松開誠館高(静岡)との1回戦は4打数無安打(3三振)で「あっという間に終わってしまいました。まったく打てずに悔いが残っています」と振り返る。系列校である東海大に進学した背景をこう語る。

「長谷川国利監督に『来てくれ』と誘ってもらって、うれしかった。監督は普段は優しい方ですが、野球に対しては熱い人です」

 ポジションはショートがメインだが、入学当時の遊撃手には大塚瑠晏(日本ハム)が君臨していた。

「大塚さんはスピードを生かした守りができて、全部の打球をアウトにしていたイメージがあります。自分は堅実にボールを処理する選手でタイプが違ったこともあり、参考にできたところはほとんどなかったのですが守備では一歩目のスタートを大事にしています」

 入学当初は大学のレベルの高さを感じたが「『自分もやれる』と信じて練習してきました」と2年生になった今春、リーグ戦初出場。春に向けてはトレーニングに励んできた。

「広角に打つのが持ち味なんですが長打も増やしたいと思って、ウエイト・トレーニングをしてきました。全身くまなく鍛えていて、ベンチプレスは100キロ、スクワット150キロまで上げられるようになりました。そのおかげで、真っすぐに振り負けなくなっています」

ショートへのこだわり


 その後はケガが相次いだ。「春のリーグ戦で左足のふくらはぎを筋挫傷という肉離れの一歩手前までやってしまって、それから右手首を捻挫。その故障が長引いてしまいました」。復帰したのは秋季リーグ開幕以降である。しばらくは途中出場が続いたが、この日の武蔵大2回戦では九番・遊撃で先発出場。「これまでの試合ではファーストも守っていたのでショートは久々でした」と明かすが、2つのゴロを無難にアウトにした。

 打撃では2回裏の第1打席、一死満塁のチャンスで打席に立つと「今季、初スタメンだったので初球から思い切り振っていこうと思っていました」と今シーズンの初ヒットがセンターへの同点タイムリーとなった。第2打席と第3打席は左前打。さらに、3点を追う8回裏の第4打席は無死満塁から三遊間を破り、2人の走者を本塁へ迎え入れた。

「それまで3本もヒットを打っていたので『絶対に打てる』という自信を持って打席に入りました。自分は球種を張って待つタイプなんですが、狙っていたストレートを打ち返すことができました」

 この一打で1点差に詰め寄った東海大は二死満塁から四番・中村龍之介(1年・東海大相模高)が左中間を破る走者一掃の三塁打を放って逆転。もう1点を追加して、そのまま逃げ切った。「(逆転打の)中村は頼りになる選手。一方で、自分は目立つタイプの選手じゃないんですが、これからもチームに貢献していきたいです」。

 リーグ戦はこれから終盤に入るが、渡嘉敷は「ショートは周囲を見ることができて、好きなポジション。これからもショートで出場できればと思っています。そして、今季はリーグ優勝して関東大会も勝ち抜き、明治神宮大会での日本一を目指して頑張りたいです」と話す。長谷川監督は「変化球を打つのが上手く、アウトコースのボールへの対応力がある選手。守備も器用にこなしています」と評価しており、今後も出場機会は巡ってきそうだ。

取材・文=大平明
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