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WBSC U-23野球ワールドカップ2026

【侍ジャパンU-23代表】杉浦正則監督が指名した主将が語る「チャレンジ」の意味とは

 


山下は侍ジャパンU-23代表の主将として、メンバー24選手をけん引する[写真=BBM]


「WBSC U-23野球ワールドカップ2026」は11月7日に開幕する。開催地・ニカラグアへの出発を前にして、10月31日から3日間の国内合宿を千葉県内のグラウンドでスタートした。練習初日の練習前、杉浦正則監督が主将に指名したのは山下来球(Honda)である。

「今日聞いたので、ちょっとびっくりしたんですが、特にキャプテンだからといって特別なことはせずに、元気と持ち前の明るさを存分に出してほしいと言われたので、その気持ちでみんなの先頭に立って、思い切りチャレンジしたいなという感じです」

 3連覇をかけた大会となる。

「3連覇というのは全員、頭の中にはあると思いますし、先輩たちのおかげで3連覇の挑戦をさせていただけるということなので、そこはプレッシャーに感じずに、杉浦さんも『全員で勝つ』ということを言われていたので、そこだけ考えて頑張りたいなと思います」

 国内直前合宿は3日間。限られた時間で、確認すべき点を挙げる。

「連係プレー、声がけ、サインであったり、その阿吽の呼吸、というのは、野球の試合の中でしか確認できないこともあると思うので、そこはチェックできたらと思います」

 急造チームで、しかも、中米・ニカラグアでの開催である。

「僕自身も正直、分からないことだらけで、ニカラグアがどんな国かも知らないんですけど、コミュニケーション取りながら、誰一人としてその輪から外れることがないように、僕も周りにいて、全員で戦うという気持ちは常に持てるような環境づくりと、関係づくりというのを意識していきたいなというのはあります」

 異国の地でのプレーも、精神的なタフさが売りである。

「食事の面も僕は大丈夫なほうではあるんですけど、そういうのが苦手な人もいると思うので、できる限り栄養を取らないと、体がまずは資本なので、そこをいかにいつものようなコンディションに持っていけるかが一番大事なんじゃないかなとは思っています」

大卒2年目はプロを意識


左打席からの打撃が最大の持ち味。練習でもフォームチェックに余念がなかった[写真=BBM]


 174cm80kg。左投げ左打ちの外野手である山下は、大阪桐蔭高では3年春・夏の甲子園に出場しているが、控えの外野手だった(いずれも1打席ずつの代打出場も無安打)。今回、代表入りした藤原夏暉(青学大-日本生命)とは高校時代のチームメート(当時・遊撃手)である。高校時代の外野陣には左翼・野間翔一郎(近大-ヤマハ)、中堅・池田陵真(オリックス)、右翼・花田旭(東洋大-中日)がおり、レギュラーへの壁は険しかったという。高いレベルで過ごした3年間が、高校卒業後に開花する。

 国士舘大では1年春から出場し、東都二部で通算104安打を放っている。大学4年時にプロ志望届を提出したが、名前は呼ばれなかった。今年入社したHondaでは1年目からJABA大会で出場機会を重ね、三菱自動車岡崎との都市対抗1回戦では六番・左翼で出場し、4打数2安打。東京都秋季企業大会では三番を任されるなど、若手の注目株である。

「思い切って、どんどんチャレンジしていくというのが僕の持ち味でもあるので、失敗を恐れずに、そういう世界の舞台でも貫いてやりたいと思います」

 来球(ききゅう)の由来。山下の父・豊さんは柳ケ浦高(大分)でプレーし2年夏、3年夏の甲子園に出場した内野手だった。

「野球の『球』を付けたいというのが一番にあったらしく、姉も『来』の漢字が付いていたので、そこからもらってみたいな流れです」

 今回の世界舞台をステップとして、まずはHondaの都市対抗制覇のために全力プレーを展開し、さらには入社2年目のドラフト解禁年につなげたい思いがある。

「プロに行きたいという気持ちはあります。1個上の先輩たちが今年2人(千葉汐凱投手=オリックス6位、坂口渉外野手=DeNA7位)がドラフトにかかって、そういうのを目の前で見させてもらって、より行きたくなったのはあります。売りは打撃です。広角に打てる部分も一番、見てもらいたいと思っています」

 背番号「9」の元気印が、侍ジャパン社会人代表を活気づけていく。

取材・文=岡本朋祐
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