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冷静と情熱の野球人 大島康徳の負くっか魂!!

大島康徳コラム第123回「パ・リーグが面白くなってきた!」

 

11日の直接対決に勝って西武はついに首位に立ちました


西武はよう打ちますな


 先日の台風は強烈でしたね。

 私はグーグー寝ていましたが、ナオミさん(愛しの妻です)は怖くて、よく眠れなかったそうです。

 千葉では、停電や断水が続いている地域も多いようです。暑い中、本当に大変だと思いますが、体には十分、気をつけてください。

 台風の翌日、テレビを見ていたら、あちこちで電車が運休したり、駅で入場制限をかけたりで、大変な思いをされている方がたくさんいました。熱中症が心配されるような高い気温の中、それでも会社に向かおうと電車を待つ方たちの長い列を見たとき、「日本人はなんて勤勉なんだろう。なんと真面目なんだろう」と、その健気さに感動するとともに、心配にもなりました。こんなときくらいは「休める社会」になるといいですね。人間、健康が何よりです。病気をしてからあらためてそう感じます。

 前回も少し書きましたが、ソフトバンクの独走と思ったパ・リーグは、西武がすさまじい勢いで追い上げ、9月11日からの直接対決2連戦の初戦に勝って、ついにひっくり返しました(この原稿は、12日のゲーム前に書いています)。残りは両チーム13試合ですか。面白くなってきましたね。

 しかし、西武はよう打ちますな。そして、投手陣はよう打たれますな。チーム防御率4.42なんて、普通に考えればBクラスでしょ。それをはね返す打線は本当にすごい。しかも、ただ打つだけではなく、特にメットライフでは、いくらリードされていても何か起きるんじゃないか、逆転するんじゃないか、と思わせる雰囲気があります。

 要は、力の落ちる投手を徹底的に打って大量点を取るというより、それなりに好投していたピッチャーでも、少しのスキから一気にのみ込むように打ち崩す迫力があるということです。

 今は少し明暗が分かれましたが、パでは、1週間ほど前、下位のCS争いもし烈になっていました。混戦になった要因は、日本ハムの失速と、オリックスの踏ん張りです。オリックスは、ずっと最下位でしたが、8月は14勝9敗で一度は5位まで上がっています。このチームは序盤から投手は良かったんですが、あと一歩、ここぞというところで打てず、しかも大事なところでディフェンスにミスがあって勝ち切れませんでした。それがようやくかみ合いだしたかなと思ったら……、結局9月に入って1分けをはさみ、9連敗か。残念ながら、もとの、いやもとより悪い状態になってしまいました。厳しい言い方をすれば、まだ本物の強さでは・・・

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中日、日本ハムで主軸打者として活躍し、日本ハムでは監督も務めた大島康徳氏が自らの一風変わった野球人生を時に冷静に、時に熱く振り返る連載コラム。

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