
金本知憲監督、乳酸菌が足りないんじゃない?/写真=早浪章弘
広島を支える牡蠣パワー
巨人自力V消滅?
阪神8連敗? どうなってるんだよ!
俺もOBだからカープの連覇自体は大歓迎さ。ただ、1強5弱で、オールスター前にこれだけ独走すると面白くない。ファンにも失礼だよ。ほかの5球団は、ホント頑張ってほしいね。
カープの打線は、確かにすごいと思うよ。交流戦を見ていてもそうだったけど、どこが相手でも、先制されようと、自分たちの野球ができている。
丸佳浩と
エルドレッドが絶好調で、突然出てきた
バティスタのパワーもすごいね。あと、まだ少し波はあるけど、四番の
鈴木誠也も勝負強い。貫録も出てきたね。
誠也は、俺たちの時代の
ヤンチャな野球選手の匂いがする。週刊誌に狙われるくらいだから、遊びは遊びで楽しんでるんだろうけど、独身だし、プロなんだからグラウンドで結果を出せば問題ないと思うよ。俺も人のことは言えなかったしね。あ、女性関係は違うよ。俺は神に誓って、女房ひと筋!
あの元気さは、たぶん、
広島名物、牡蠣(かき)パワーもあるよな。二日酔いにマジで効くんだ。いまみたいにサプリはなかったけど、俺も現役時代は牡蠣料理に随分助けてもらったよ。
あとは、あのマツダの大観衆だね。選手は燃えると思うよ。お客さんもマツダに行けば、ほとんど勝つんだから楽しいだろうね。俺も1984年、86年、91年と3回優勝を経験してるけど、あのころの市民球場は勝っても、なかなか満員にならなかった。いまの選手がうらやましいよ。
でも、広島がどうしようもなく強いならともかく、どう見たって、つけ込む隙はある。先発陣のコマ不足や中継ぎの
ジャクソンの不振とかね。それが、どうして、ここまで差がつくのかね。
5球団は昔の巨人相手みたいに、いい投手を全部広島に当てるローテにして、なんとか引きずりおろしてほしいね。
いまはCSもあるから、逆に広島は仕方ないで、ほかに当てるかもしれない。それも各チームの作戦だから文句は言えないけど、正直、俺は嫌だな。やっぱり強いチームに食らいついて優勝を目指すのがプロさ。まだ、70試合前後も残ってるしね。
ライアンの抑え
その中で最下位の
ヤクルトが、思い切ってライアンこと、
小川泰弘を抑えにするらしいね。プロ初めてのリリーフでしょ。故障明けの暫定措置かもしれないけど、俺は、しばらくこのままでいいと思うよ。抑えって誰でもできるわけじゃない。ストレートは150キロ以上が欲しいし、三振を取れる球種もないと。ライアンはその資質がある。もう一ついえば、いまヤクルトは首位に16.5ゲーム差。ケガ人続出の中で、頑張っていた
雄平まで骨折で離脱になったし、
秋吉亮が抹消。何か大胆な改革をしなければ、選手のモチベーションが上がらない。俺も、巨人で3カ月だけ抑えをしたことがある。あのメークドラマの96年ね。最初は先発でスタートして、二軍に落とされた後、必死で体を作り直して、死にもの狂いでやった。
長嶋茂雄監督もベテランの俺を抑えにしてチームを変えようと思ったんだろうな。
ただ、結果は出たけど、ずっと俺には抑えは向いてないなって思ってた。最初は、せいぜい1イニング、20球から25球くらいだから甘く見ていたし、実際、やればできるんだけど、大変なのは体調管理さ。先発は一度投げたら4、5日は空くでしょ。抑えは毎日準備だからね。
広島は昔から抑えと先発をよく変えていた。
津田恒美も先発から転向だし、
大野豊さん、
佐々岡真司も先発、抑えと何度か代わった。両方しなかったのは、俺と
北別府学さんくらいじゃないか。北別府さんは“ミスター完投”だけど、俺は……たぶんね、コーチの
安仁屋宗八さんが分かっていたんじゃないかな。あの人もそうだったからな……。そう、俺みたいに毎晩、酒をたしなむ人間には抑えは無理さ!
ほかの4球団もヤクルトを見習って、何か大改革をしたらどうかな。まずは毎日ヤクルトを飲むことを推薦するよ。乳酸菌は体にいいからね。暑い猛暑日が続く夏場にぴったりさ。特に、2位の阪神・金本知憲監督は、乳酸菌が足りてないように見える。だって、対戦成績を見たら、最下位ヤクルトに5勝5敗でしょ。広島の独走だって、巨人に10勝1敗があってこそだよ。カモを作らんとね。ヤクルトをたっぷり“飲んで”乳酸菌パワーをアップさせてほしいな。
つまり結論は……これからのセは、広島の牡蠣パワー対乳酸菌パワーってこと!ちょっとオチとしては厳しいかな。また1週間、研究します!
※成績は6月30日終了時点。「カネ(金本)は土日でヤクルト2本飲んでたね。巨人はねえ……」(川口より追伸) PROFILE 川口和久/かわぐち・かずひさ●1959年生まれ。鳥取県出身。左投両打。鳥取城北高からデュプロを経てドラフト1位で81年に広島入団。3年目の83年に先発の一角を確保し、86年からは6年連続で2ケタ勝利を挙げた。95年にFAで巨人へ移籍、98年限りで現役引退。巨人のコーチも務めた。通算成績435試合登板、139勝135敗4セーブ、防御率3.38。