ゴジラの教えで変化と進化をかなえるのは?
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2016年のキャンプで打撃指導を行う松井秀喜臨時コーチ
11年ぶりにBクラス(4位)に沈んだものの、昨季はセ・リーグ2位の防御率、同最少失点と、投手陣を中心としたディフェンス面では好成績を収めた。14勝を挙げたM.
マイコラスのメジャー復帰による穴埋めは確かに大きな課題ではあるが、先発投手陣はエース・
菅野智之、
田口麗斗、
畠世周を筆頭に、昨季の汚名返上に燃える
山口俊、
吉川光夫、このオフにFAで
西武より加入した
野上亮磨、新外国人のT.
ヤングマン、復活を期す
内海哲也、
大竹寛のベテラン組など、頭数はそろう。開幕ローテーションを巡る、サバイバルが展開されるだろう。
一方、投手陣の足を引っ張る形となった攻撃陣は変化が求められている。そのきっかけとなりそうなのが、
高橋由伸監督就任年の2016年以来、2年ぶりに臨時コーチとして宮崎キャンプに訪れる松井秀喜氏の存在だ。名門ヤンキースでも四番を打った世界に通じる打撃論と技術指導は確か。16年は軸足に体重を残すよう金言を受けた
坂本勇人が首位打者に輝くなど、若手のみならず、伸び悩む中堅、成績が頭打ちの状態のベテラン勢もこぞってゴジラ塾の門を叩くことになるのではないか。
その松井氏が滞在中の2月9日には、翌10日に行われるジャイアンツOB対ホークOB戦で、ジャイアンツOBチームの指揮を執る
長嶋茂雄終身名誉監督も来訪予定。これに合わせて一、二軍ミックスの紅白戦が行われることとなっており、15日からの2次沖縄一軍キャンプのメンバー選考の参考材料とされることは確実。生き残りをかけたガチンコ勝負が見られるだろう。
その2次沖縄は、実戦とそこでの見極めに重きをおいたキャンプとなる。13日間の滞在でオープン戦2試合、練習試合4試合の計6試合を予定しており、実戦をメーンに、開幕一軍へ生き残りを懸けたポジション争いが繰り広げられる。
最注目ポイントは二塁、三塁争い。主将の坂本勇が「能力は僕よりも上」と太鼓判を押す17年のドラ1・
吉川尚輝が二塁を、15年ドラ1にして未完の大砲・
岡本和真が三塁を狙う。期待されるのは打線への影響で、機動力と小技の吉川尚に対し、岡本は長打力。沖縄では優先的にテストされることが予想され、結果がともなわなければ昨季チーム首位打者のC.
マギーにポジションを奪われることになる。チーム内の争いと、若手の台頭による底上げは、4年ぶりV奪回には不可欠。注目したい。
写真=BBM