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ファーム一番星

広島・高橋大樹「長打に加え、打撃の安定度も増す」/ファーム一番星

 

広島・高橋大樹[外野手/6年目/24歳]


長打力が一番の魅力だが、課題とされてきた打撃の安定度も増しつつある


 このプレーが6年目にかける思いを雄弁に語っていた。5月3日巨人戦(マツダ広島)、岡本の一打はバックスクリーンへ一直線に伸びていった。センター後方の打球を背走しながらのジャンピングキャッチ、これまで打撃の色が濃かった男が好守で存在感を示した。

 自らの現役時代から高橋大樹を知る守備・走塁コーチの廣瀬純は賛辞を惜しまなかった。

「あのきわどい打球を捕るというのは、ボールへの執着心が感じられました。絶対一軍に残るというものを感じました。課題もありますが、雰囲気的にも一軍に慣れてきたように思います」

 高校通算43本塁打をマークした。2012年にドラフト1巡目で入団した大砲は、将来の主軸打者として期待されてきた。2014年には一軍デビューも果たしたが、一軍定着はかなわなかった。

 しかし、高橋大は試行錯誤の中で着実に進化を遂げてきた。長距離砲のイメージこそ強いが、「低く、強い打球」をイメージする中で安定した活躍が可能になった。

「間違いなく数年前とは別の感覚で野球をやれています。以前よりボールが見えるようになってきました。あとは、いかに投手の球を一球で仕留められるかです。ここをクリアしないといけません」

 春先は、丸佳浩の離脱もあり、外野の一角としてアピールに成功した。だが、ハイレベルな広島の外野陣に食い込むためには、やはり高いレベルのパフォーマンスが求められる。

「左投手には設定した球を振っていき、見逃し方もよくなっています。あとは、右投手に対して、元気いっぱいのスイングばかりでなく、状況によってアプローチを変えられるようになればと思います」。(東出輝裕打撃コーチ)

 ファームではチームトップタイの8本塁打(8月7日現在)。大谷翔平世代の24歳は、3連覇の輪に加わるべく、きょうも汗を流す。

写真=BBM

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