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ファーム一番星

楽天・岩見雅紀「和製大砲への期待」/ファーム一番星

 

楽天・岩見雅紀[外野手/1年目/24歳]


一軍ではまだ結果を残せていないが、その期待は大きい



 慶大時代に高橋由伸(慶大、のち巨人)の23本、田淵幸一(法大、のち阪神ほか)の22本塁打に次ぐ、東京六大学歴代3位の21本塁打を放った右の大砲だ。

 しかし、2月の春季キャンプでは体調不良により出遅れてしまう。実戦が本格化した3月になっても一軍昇格のチャンスはなかった。4月下旬の時点で池山隆寛二軍監督は一軍への推薦について、「まだですね。二軍で経験したほうが。まだペゲーロほど守れていない」と、守備面での課題を口にしていた。

 それでも、チームは苦しい状況に陥っており、5月18日の日本ハム戦(札幌ドーム)で9回にプロ初打席を迎えた。結果は空振り三振で、本人は「緊張はなかった。悔しい気持ち」。この時点でイースタン・リーグでは33試合に出場し、打率.316、5本塁打、19打点と好調をキープ。3、4月の月間MVPに輝いていた。それでも、投手のレベルは高かった。このときは5試合に出場して9打席ノーヒット。約1カ月後に再び昇格するも5打席ノーヒット。計14打席でプロ初安打を記録することはできなかった。

 それでも本人は収穫を口にする。「七番・左翼」での先発出場を経験し、守備は無難にこなした。打席では鋭い当たりが三塁手の正面を突く場面も。「一軍の投手の球を多く見られたのはプラス。最後まで守らせてもらったことも大きかった」と前向きな姿勢は失っていない。

 大学4年の秋、リーグ新記録となる5試合連続本塁打を放ったアーチスト。堂々たる体格は、ペゲーロにも引けを取らない。首脳陣は将来を見据え、同じくルーキーの西巻賢二ら若手選手を積極起用している最中だ。ここまでファームでは11本塁打をマークしている。次に昇格する際にはもちろん、初安打、初本塁打を狙っていく。

写真=BBM

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