4月24日、中日戦(マツダ広島)の2回裏に先制2ランを放った會澤
開幕から1カ月あまりが過ぎ、時代は平成から令和に移った。この間、12球団それぞれに故障者など、思わぬ誤算があり、それをうまくリカバリーできたチーム、できないチームで明暗がくっきり分かれている。
広島の場合は開幕から16試合目までは何から何まで誤算だった。投手陣ではジョンソンが不調、
岡田明丈は乱調で二軍落ち。守備にも焦りが出たか、あの名手・
菊池涼介が1イニング2失策したりもした。
だが最大の誤算は、昨年まで猛威を振るった打線の、まさかの貧打だった。4勝12敗で今季最大の借金8を背負った4月16日時点で、チーム打率は.207だったのだから。それでも17日の
巨人戦(熊本)での逆転勝ちをきっかけに、打線に昨年の感じがよみがえり、そこから連勝街道を走った。
大きな力となったのが
會澤翼だ。19日の
DeNA戦(マツダ広島)でサヨナラ打、24、25日(中日戦、同)では立て続けに決勝打。今季は4月7日まで打率1割台だったが、會澤が復調して六番に置ける形が作れるようになって、打線がつながり出した。
現在の打線は、四番の
鈴木誠也がコンディション不良で一時先発を外れ、本来の五番の
松山竜平が調子の上がらなかったところに頭部死球を受けて登録抹消。松山は一軍復帰したが真価が発揮していると言い難く、
長野久義も打率が上がらず、ポイントゲッターに今一つ見通しが立っていない。
今は「六番・會澤」でつながっているが、本来の形ではない。本来のポイントゲッターが復調してくるかどうかがカギとなりそうだ。
写真=BBM