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ファーム通信

巨人・岸田行倫 近未来の正捕手候補/ファーム通信

 

入団2年目でファームの正捕手の座をつかんだ巨人岸田行倫


 確かな成長の跡を示している。岸田行倫は、“バランス型”の捕手だ。昨秋キャンプなどで指導した相川亮二バッテリーコーチは「総合力では、チームの捕手でもかなり高い。打つ、投げる、走る。全体のレベルを一回り上げることができたら、将来は一軍の正捕手も狙える」と高く評価している。

 報徳学園高から大阪ガスに進み、捕球から二塁送球が1秒78を記録する強肩を売りに2017年ドラフト2位で巨人に指名を受けた。1年目の昨季は春季キャンプを一軍スタートしたが、負傷で離脱。復帰後はイースタン・リーグ51試合に出場し、打率.256、3本塁打。シーズン終盤に一軍昇格を果たしたものの出場はなく、「1年間戦う土台を作って、一軍の戦力になりたい」とそのカベを実感した。
 
 オフの自主トレは、同学年の岡本和真らと一緒に行い、下半身の筋力を強化。私生活では1月に大阪ガス時代から交際していた同学年の一般女性と結婚。「相手を幸せにできるように、より一層頑張っていきたい」と心に決めて今季へ臨んだ。

 今季は二軍の正捕手格として起用され、5月9日時点で打率.284、1本塁打、9打点。3月19日のDeNA戦(横須賀)では4安打を放つなど打撃面で成長。「追い込まれてからも、難しい球をファウルにできることが増えました」。村田修一ファーム打撃コーチからカウントによる考え方を伝授され、打撃技術が向上した。
 
 チームの捕手陣は正捕手を置かず、群雄割拠の状態となっているが、岸田もチャンスをうかがう。「二軍で結果を残さないと、一軍で通用しない。一軍の正捕手になるためにアピールしたい」。未来を担う扇の要は、日進月歩で力をつけている。

写真=BBM

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