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山川、柳田、バレンティン……今年のパリーグ本塁打王争いは超ハイレベル

 


 今月19日の開幕戦からエンジン全開の雰囲気が漂うのが、パリーグのホームランアーティストたちだ。今月の練習試合ではソフトバンク柳田悠岐が12球団トップの6本塁打、2位タイは西武・山川穂高で5本塁打。今季は120試合と例年の143試合から削減されるが、40本塁打を超えるハイレベルな争いになる可能性は高い。

 本命は山川だ。2018年は47本塁打、昨年は43本塁打で2年連続本塁打王に。申し分ない成績だが本人は満足していないだろう。昨季は5月までの50試合で22本塁打と、日本記録を塗り替えるシーズン63本塁打ペースで量産していたが、夏場に失速。7月は月間成績打率.173、4本塁打と不振で8月上旬から四番の座を中村剛也に明け渡した。今季は大胆な打撃フォーム改造に踏み切り、両足のスタンスを狭めて左足を上げる動きを小さくした。さらに、バットを構える位置は体の正面から顔の右側へ。この新フォームで確実性が増し、練習試合で打率.333、5本塁打、12球団トップの14打点と好成績をマーク。本塁打王だけでなく、打率アップで三冠王も十分に狙える。

ソフトバンク・柳田悠岐


 柳田は雪辱に燃えるシーズンになる。昨季は4月に左半膜様筋腱損傷で長期離脱したのが響き、38試合出場で打率.289、7本塁打と不本意な成績に終わった。今年は新型コロナウイルスの影響で開幕が3カ月延期になったが、6月の練習試合では3試合連続アーチを放つなど好調をキープ。圧巻は今月12日の広島戦(ペイペイドーム)だった。相手エース・大瀬良大地のカーブにタイミングを外されたかにみえたが、右手1本でホームランテラス席まで運ぶ衝撃の一打。「こんなホームラン見たことない」と両ベンチからどよめきの声が起きた。

 両選手のほかにも本塁打王を狙える選手が多士済々だ。13年に60本塁打を樹立してNPBシーズン最多本塁打保持者のバレンティンヤクルトからソフトバンクに移籍。昨季33本塁打を放った楽天浅村栄斗ブラッシュ、プロ野球歴代3位タイの本塁打王6度獲得している西武・中村剛也、ロッテの主砲・レアード、成長著しいオリックス吉田正尚……個性あふれる長距離砲たちの活躍から目が離せない。

写真=BBM

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