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好敵手物語

【江川卓と掛布雅之の好敵手物語02】敬遠の指示に剛速球を投げた江川のプライド

 

 週刊ベースボール4000号記念トークイベント第2弾として行わるのが、「江川卓×掛布雅之」の組み合わせだ。トークテーマは「伝統の巨人阪神戦」。盛り上がることは必至だが、トークショー開催に先駆けて、2人の好敵手物語をお届けする。

両者の全盛期での対戦


1982年、掛布は江川から3本塁打を放った[写真=BBM]


 1年間のブランクを経て、プロの春季キャンプを経験せずに1979年にデビューした江川卓は、79年秋の伝説の伊東キャンプ、80年の春季キャンプを経て、ようやく本領を発揮し始める。

 80年に16勝12敗、防御率2.48で最多勝のタイトルを獲得した江川は81年、20勝6敗(勝率.769)、防御率2.29、7完封、221奪三振という投手5冠の圧倒的な成績で巨人を日本一に導き、MVPに選ばれるキャリアハイの大活躍を見せた。さらに翌82年もシーズン終盤を迎えるまでは前年からの好調ぶりを維持し、連続20勝まであとわずかの19勝12敗、防御率2.36という好成績を残した。

 一方の掛布雅之は、80年に負傷の影響で年間70試合にしか出場できず、パ・リーグへのトレードの噂がスポーツ紙で報じられたりもしたが、81年に全試合に出場して自己最高の打率.341と完全復活。82年には打率.325(リーグ3位)、35本塁打、95打点の成績で2回目の本塁打王、初の打点王と合わせて打撃2冠を獲得した。

 つまり、この81、82年の2年間は、26、27歳だった両者にとって、プロ野球選手としての現役生活でお互いに「最も脂が乗っていた」全盛期だったと言っていい。

 この2年間の両者の対戦成績は

81年=29打席 27打数8安打(打率.296) 0本塁打 5三振
82年=25打席 24打数9安打(打率.375) 3本塁打 4三振

 81年の対戦打率はほとんど3割だったが、本塁打ゼロだったこと、三振を5個(結果的に江川と掛布の年度別対戦で最多)も奪っていることを考えると、同年は江川に軍配が上がる。さすが、投手5冠のMVPである。

 逆に82年は4割近い対戦打率に加え、年間3本塁打(掛布にとって江川からの本塁打は79年以来3年ぶり)を放った掛布の勝ち。この年は、江川が初めて掛布を敬遠するシーンもあった。9月4日の甲子園の8回裏二死二塁の場面で、スコアは4対3と巨人がリード。その前の打席で右前適時打を放っていた四番・掛布をベンチの指示で江川は歩かせ、次打者の岡田彰布を捕邪飛に打ち取ってピンチを逃れたのだ。このときの江川のボールは4球ともとんでもないスピードの剛速球だったという。結局、そのまま完投勝利となった江川は、この時点でシーズン18勝目を挙げた。


江川卓と掛布雅之が語る「伝統の巨人・阪神戦」
週刊ベースボール4000号記念トークイベント開催!

【日時】2025年9月28日(日) 12時開場 13時開演(14時半・終演予定)
【会場】ベルサール半蔵門[東京都千代田区麹町1-6-4 住友不動産半蔵門駅前ビル2F
【ゲスト】江川卓 掛布雅之
【MC】上重聡
◆会場チケット 料金:8,500円(別途手数料がかかります)
◆配信チケット 料金:2,000円(別途手数料がかかります)

【お申し込みはコチラ】「ローソンチケット」

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