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真夏の祭典いざ開幕! 第95回都市対抗野球大会

<PLAYER'S VOICE 特別編>現役プロ野球選手が肌で感じた都市対抗野球の魅力【パ・リーグ編】

 

あの選手もかつては地域の代表として、市民の、社員の声援を背にプレーした。現役プロ野球選手が肌で感じた都市対抗野球の魅力、思い出を語ってくれた。

岡田雅利(大阪ガス→西武)「ほんまのガッツポーズが出る」


岡田雅利/80、84回大会出場


 会社を挙げて応援しているので、ほんまに「負けたらこの世の終わり」ぐらいの感じ。そこはプロとは違った面白さがあると思います。高校野球も全プレー全力ですが、それ以上の技術や能力のあるいい大人が、みんな一塁まで全力疾走して、1球を全力で追いかける。ほんまのガッツポーズが出るのが都市対抗なんです。都市対抗こそ小、中学生が見て一番勉強になるし、みんな見たら絶対にファンになると思います。

藤岡裕大(トヨタ自動車→ロッテ)「一発勝負で負けられない」


藤岡裕大/87、88回大会出場、若獅子賞[87回大会]


(2017年、88回大会での)開幕戦のサヨナラ満塁弾はタイブレークでしたけど、みんなが注目してくれて、すごく反響がありました。でも、1年目(87回大会)の優勝が思い出深いです。一発勝負で負けられないし、雰囲気も独特。チームの初優勝で、あれをきっかけに昨年も優勝して、今や都市対抗に絶対出るチームですね。本社が東京ドームの横にあって、歩いて移動してビール掛けをしました。今度はプロ野球でもビール掛けをやりたいですね。

河野竜生(JFE西日本→日本ハム)「予選の重圧が大きかった」


河野竜生/88〜90回大会出場※88、89回大会は補強選手


 都市対抗は予選が一番、プレッシャーを感じていました。たぶん中国地区にあるチームの中でもJFE西日本は規模の大きな会社だったので、球場に来てもらえる応援団の数が一番多かったかもしれないですね。その期待を感じながら、絶対に(本大会に)出ないといけないみたいな雰囲気はありました。入社して最初の2年間は補強選手として他チームで出場しましたが、やっぱり3年目に自チームで出られたときは、すごくうれしかったです。

小深田大翔(大阪ガス→楽天)「会社の方々の応援が力になる」


小深田大翔/89、90回大会出場、若獅子賞[89回大会]


(2018年の89回大会は)入社1年目ということもあり、緊張はしていましたがプレッシャーは感じていなかったです。会社の方々が東京まで応援に来てスタンドをいっぱいにしてくれたことはすごく僕たちの力になりました。社会人野球はアマチュアの中でもレベルが高いですし、都市対抗では負けたら終わりという緊張感の中で、大人が熱くなってプレーしているのが一番の魅力。見ている方も勇気をもらえると思うのでぜひ生で見てもらいたいですね。

古田島成龍(日本通運→オリックス)「大の大人が泥だらけに」


古田島成龍/93、94回大会出場


 大の大人がガムシャラに必死になってプレーする。ユニフォームも泥だらけになり、会社や地元を背負って戦う熱量がすごい。僕も2度出場させていただきましたが、マウンドでも相手チームの気迫をものすごく感じました。独特の緊張感、熱量があるので、2年目(2023年)の先発として登板したときより、1年目(22年)のほうが緊張したんです。先発はすんなり試合に入れますが、中継ぎは独特の緊張感、熱量の中に入っていかないといけないので。

大津亮介(日本製鉄鹿島→ソフトバンク)「緊張を上回るほどの楽しさ」


大津亮介/93回大会出場


 僕は1回(2022年)しか出ていないんですけど、社会人野球では1年間でメインの大会という位置づけ。とにかく、会社を背負って都市対抗に出たいという思いでした。全国大会という感じで緊張もありましたけど、楽しかった思い出が強く残っています。会社の人がたくさん応援に来てくれるので、大きな音で応援歌が流れたり、チャンステーマがかかったりして、聞いていても楽しかった。社会人野球をやってきた中でも一番、楽しかったですね。

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